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第51回 現代美術ー茨木2024展 @おにクル
2025年1月21日現在、開催中です、ぜひ大阪府茨木市の「おにクル」へ。
ということで、今日は私が実行委員としても関わっている展覧会についての話です。
この展覧会は「アンデパンダン形式の公募部門」と「特集作家」との2本柱でできている展覧会です。
アンデパンダン形式というのは、誰でも無審査で出品できるということになります。特集作家は基本的に、その前年度のアンデパンダン公募展の中から実行員会などが選抜します。(例外もあり)
特集作家は、その名の通り「特集」なので、広い空間や壁面でドーンと展示します。
今年の特集作家は池上恵一さんと、岩間一真さんのお二人。池上さんはすでにかなりのキャリアのある作家ですが、岩間さんはなんとまだ中学生。キャリアの全く異なるお二人ですが、それぞれの作品の響き合いも絶妙に面白いと感じました。
池上さんの作品群はほぼモノクロームの世界。身体性や手触り感、みたいなものがひしひしと伝わってくる作品です。
一方、岩間さんの作品はカラフルなものが多く、岩間さんの頭の中を覗き見しているような感覚で、とめどなくイメージが広がっていくような作品です。作品タイトルも見所の一つだったりするので、作品数が多くて見るのは大変ですが、作品タイトルも要チェックです。
アンデパンダンの方は、無審査とはいえサイズの規定などはあるので、いろんな作家のいろんな作品がズラーっと並びます。
昨年の岩間さんもそうでしたが、未成年の作品も展示されています。逆に、ベテラン作家の作品もあったりするので、キャリア、作風など多種多様な作品が分け隔てなく混在する展示になっています。
そして会場となるおにクルですが、昨年に50回の特別展を開催しましたが、レギュラー(?)の現美展を開催するのは、実は今回が初となります。
おにクルの特徴としては、開放的な空間と、とにかく人が多いという点があげられます。
天井高が高いしホワイトキューブではないので、ちょっとした作品だと会場の強さに飲まれそうです。(今回の特集作家のお二人はさすがです)
また、人の多さは来場者の多さでもあるので、良いことなのですが、施設の特性上(文化・子育て複合施設)子どもも多く、安全面の配慮もかなり必要となります。美術館やギャラリーなどの雰囲気とは全く違うので、展示する難しさはかなりあります。
これらは「展示する側」の感覚ですが、来場者的な立場からすると、美術館やギャラリーのようなある種の敷居の高さがなく、気軽に現代美術に触れられる機会になるのではないかと思います。
今回で51回目を迎える「現代美術ー茨木」ですが、会場や、細かい規定は変わっているとはいえ、このような展覧会が50回以上も続いている、というのはすごいことだと思います。ここから、新たな文化が生まれることを願いつつ、そこに少しでも関われていることに感謝いたします。
はい、ということで、ぜひぜひおにクルへお越しください☆
「第51回 現代美術ー茨木2024展」
会期:2025年1月20日(月)~1月26日(日)
時間:9:00~21:00(最終日は17:00まで)
会場:茨木市文化・子育て複合施設 おにクル1F
入場無料