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UIターンのすすめ。今だからできる地方企業の価値創出と転職のポイント

「地方の活性化」が今求められる理由

30代で東京から九州にUターンした地方マーケターです。
Uターンしてみて実際に感じたことや地方企業の可能性を書いていきます。

「地方創生」「地方活性化」という言葉がどこそこで聞くようになってからどれくらい経ったでしょうか。
2022年3月時点で、日本の人口は約1億2,500万人と言われています。
しかし80年後の2100年には、およそ6割の7,500万人ほどに減少するといった予測があります。

こうした中、ますます東京への一極集中が高まり、地方への人・仕事の流れがさらに減少傾向にあります。政府としても今後、地方に雇用を創出し、東京一極集中の是正を目指す、いわゆる「地方創生」への取り組みが進められています。各自治体も人口減少・地域衰退の問題を解消するために、様々な取り組みを行っています。

そんな中、実際に地方企業が会社の継続的・非連続成長のために、これまでとは違った人材を求めています。これまでは中途採用では既存職種の経験者を募集することが多かったのですが、風向きが変わりつつあり、企業変革を行える人材を募集する会社が出てきています。

外部環境が刻々と変化していく中で、会社の継続的成長には既存事業のシェア拡大に加え、新規事業創出は必須と言えます。(ただどちらかというと、短期的には破壊的なイノベーションよりも、持続的なイノベーションを起こすことが先決だとは思います。既存事業は課題が顕在化しており、解決することで大きなインパクトを与えられるからです。)

またそれだけでなくデジタル化・DX化による生産性の向上も中小企業の命題です。地方企業はまだまだアナログなところが多く、デジタル化による生産性向上がいきなり利益改善に直結するケースもあります。
平成30年発表の経産省のDXレポートも面白いのでぜひ読んでみてください。

日本の企業における中小企業の数は99.7%であり、中小企業の成長発展が日本の経済の基盤を底上げします。地方の中小企業の活性化は日本経済においては避けられない問題です。

地方から全国へ誇れる会社へ

東京への一極集中という話をしましたが、地方にも優れた技術やプロダクトを持つ企業が多く存在し、また資源や魅力にあふれた地域も多く存在します。しかしながら、地方の中小企業では、顧客から見た時の自社の魅力に気づいていなかったり、その魅力を伝わるように伝えられていない、などの機会損失をしていることがあります。

ぜひ関東でバリバリ働いていた方に、地方でより活躍できる環境があるということ、これまでの経験を活かして地方企業にジョインし、地域経済や地方創生に貢献できる企業をもっと増やしていってほしいと思います。

すでにリアル下町ロケットのような企業もたくさんあります。私が考える地方創生は、地方での起業や支社開設といったものだけではなく、地域に根ざした企業の中に優秀な人物がジョインし、まずは社内から変革し、事業を拡大させ、地場企業を再生や発展させ、その結果雇用や経済を回し地域が活性化することです。

地域に根ざした地方の会社だからできる、地域資源を活かしたこれからの社会をつくる働きを考えてみませんか。きっとワクワクするはずです。

地方には求人が少ない

じゃあ地方企業ちょっといいかも、と思った時にどうやって職を探したらいいのか、という話をします。実際問題として、ピンポイントな求人が少ない、ということがあげられます。いきなり難問にぶつかりますが、これが現実です。企業側にも潜在的なニーズはあっても、どうしたらいいかわからない、むしろ気づいていないといったケースが多いです。

私自身、Uターンでの転職経験がありまして、「求人がない」という問題にぶつかりました。前職の会社ではwebディレクターとして自社サービスの改善・企画・広告の経験と、新規サービスの立ち上げを経験しました。そして33歳の時に地元九州へのUターンを決意し、再度転職活動を行い今の会社へ入社を決めました。

転職の軸としては、マーケティングを軸とした企画・ビジネスサイドでの職種を探していました。東京からUターンする際に困ったのが、地元にマーケティング職の求人があまりないということです。いろいろな媒体を利用しましたが、顕在化している求人が少なく、あっても希望の条件が合うものがありません。多少の年収ダウンは覚悟していましたが、そもそも求人が出ていないので選択肢がありません。

<UIターンで転職するポイント>
職探しの解決策として一番よかったのが、「地場のエージェントを使う」ということでした。(決して回し者ではありません)
上記の通りいろいろな媒体を利用してみ見つからなかったので、相談してみたのが転職エージェントです。エージェントの場合、非公開の求人もあるということから条件にあった求人を探してもらいまして、その中からいくつか候補が出てきました。会社や担当によって得意領域や相性があるため、大手を含むいくつかのエージェントに登録し、最終的には地場のエージェントから潜在求人を探してもらい、そこに決めました。地場の転職エージェントがよい求人を紹介してくれるケースがある、と感じています。

なぜなら、大手エージェントは地域密着ではないところが多く、小回りが効きにくい場合があるからです。求職者の数も多く、今顕在化している求人に当てはめるケースも多いです。もちろん全国展開している企業や、地域でのシェアNo.1といった企業への就職を検討しているのであれば、大手はおすすめです。

大手に対して地場のエージェントは、抱えている求職者の数も多くなく、求職者1人1人に細かいサービスが行き届くため、求職者のニーズにあった企業がないか直接企業に足を運び「潜在的な求人を見つけてくれる」場合があるからです。

事実私の場合も、経歴と能力を見てマッチする企業がないか直接地場の企業に足を運び、出していなかった潜在的な求人を見つけてもらい、転職が成功しています。相性がよかったのもありますが、非常に親身になってくれてとても感謝しています。もちろん大手のエージェントも抱えている求人数も一定層あり、サービスも良質ですので、どちらも利用する方がよいでしょう。

転職・Uターンでの年収アップの方法

さらに蛇足になりますが、UIターンでも年収を上げることは可能です。
ここで取り上げる転職での年収アップ方法は他のブロガーさんたちが書いていることと同じにはなりますが、実体験から述べますと、次の3つかなと思っています。

①年収の高い業種・職種を選ぶ
②エージェントを活用しキャリアの棚卸しをする
③人事制度や経営者のマインドを確認し、転職先で高い存在価値を発揮する

①については、そもそも業種や職種で報酬は違い、同じ時間働いていても、もらえる賃金は変わってくるということです。希少価値が高いほど、時給や年収は高くなります。これは一見当たり前のように思えることですが、意外と抜けてしまいます。同じ業界で転職活動をするよりは、年収の高い業界・職種を選ぶほうが必然的に年収は高くなります。
私の場合最初のキャリアは企画系で職種としてはそこまで報酬は悪くないとされていますが、業界全体の賃金が低い水準だったため、結果的に高くない年収でした。

②については、定期的にエージェントとコンタクトを取りキャリアを棚卸しすることで、自身の現在地点や他社に転職する場合の年収や、将来希望している企業に行くために何をしたらよいのかエージェントにアドバイスをもらうことができます。

③については①の応用で、会社内で職種としてどれくらいの価値を発揮できるかで報酬が決まってくるということです。例えば会社内で求められている職種で、自分一人しかその業務ができない場合、存在価値が高まり報酬が上がりやすくなります。
もう一つのポイントは、企業のキャリアプランや人事制度で、どれくらいの昇給が見込めるかということです。私の場合、Uターン時の初年度は年収が下がりましたが、2年目で前職以上の年収になり、今後も上昇予定です。この辺りは企業の人事制度を確認しましょう。企業にとって存在価値が高い場合、出世や昇給も早くなるケースが多いです。目先の年収だけでなく、将来年収も設計し企業を選びましょう。

出世に関しては、経営層にどれだけアピールできるかなども地方の中小企業には重要です。関東からのUIターン人材として期待されていますので、これまでの経験を生かしてどんどん成果を上げていってください。ぶっちゃけタイムマシーン経営はめちゃくちゃ有効です。事業計画の立て方・人事制度・人材育成の方法などはやなり関東の企業が進んでいると感じますので、どんどんエッセンスを加え、企業文化をアップデートしてください。

長くなりましたが、地方企業に存在する資源を生かして、社会課題を本気で解決する事業・組織づくりは可能であり、新たな付加価値を持続的に創出し、地方から全国へ誇れる会社にすることも必ずできると信じています。
ぜひ一緒にこれからの社会をつくる働き方を考えてみませんか。


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