看護師5年目で不倫を辞める決意をする
一生忘れない思い出…真面目な話ではありません。
加古さんと言う丸々したその辺にいるような主婦女性が入院して私の受け持ちになりました。50代。
忘れもしない、どこで手に入れたの?と言う感じのイケメン夫さんと2人暮らし、
娘さんはオランダ人と結婚してお孫さんもいると。
奥さんの手術の後は、夫さんはベッドのすぐそばで一晩中、見守っていて、
後にも、先にも、これほどまで入院中に仲良い夫婦は見た事がありません。
加古さんはイケメン夫を手に入れるだけあって、優しい人でした。
私は、本当にダメな事なんだけど、加古さんには気を許してしまって、
実は不倫をしていて、苦しんでいる事を打ち明けました。
加古さんは、とても悲しそうな顔をして言葉を選びながら忠告してくださいました。
「あなたは本当に良い人、凄くわかる、そんなあなたが好きになった人なんだから、
お相手もとっても良い人なのはわかるよ。
きっと本当に良い人なんでしょう。。。。。。
でもね、私は反対します。問題が大き過ぎます。
あなたのことが大好きだから、言わせてもらうけど、
どうか、どうか、結婚だけは初婚でお願いします。お願いします。」
夜勤中につい話してしまった事が、こんなに真剣に深刻に返されるとは思っていなかった。
何故か泣いてしまいました。
大好きな患者さんにこんなに悲しい顔をされるなんて、絶対間違ってるんだ!自分は。
加古さん「いつでも辛い時、話に来て、いつかオランダのハーフの孫(双子)も見せてあげたいし。退院しても、あなたに会いに来るよ。」
加古さんとは患者、看護師を超えた親戚のような気持ちになり癒されました。
素直な私です、ぶっちゃけ惰性で不倫相手といたけどもうやめよう!
前までは毎日会っていたヒデちゃんでしたが、2週間に1回になっても、向こうも何も言わなくなって来ていたので、どうしたのかな?
このまま終われるのかな、と楽観的に考えていましたけど
ヒデちゃんから連絡が来ました。
「あかり(私)は束縛が嫌いやから、自由にさせてあげてる。」
みたいな事を言って来ました。
確かに私の事をよく知っている理解者ではあります。
変に束縛したり、嫌味を言ったりもなく、いつも機嫌のいいヒデちゃん。
私にとって最良なのかもと、グラつきます。
でも、、、、
私は言いました「不倫やめようと思う。」
ヒデちゃん「ずっと悩ませてごめん。もうすぐ終われるから。」
私「今すぐ辞めたいの」
ヒデちゃん「今すぐじゃなくて、今、裁判しているから。」
ギャグではなく、話が噛み合いません。
私「本当に離婚するの?」
ヒデちゃん「そうだよ、離婚してあかりと結婚する、あかりのお父さんとお酒とか飲んでおしゃべりしてみたいな。」
この言葉は、本当に離婚できてからじゃないと信じられないけど。
でも.本当だったら?
困るのは自分。