新人看護師じゃ無くなる
3月、黒との夜勤にも何となく慣れ、たまに、笑顔で話すことも。
ありえない進歩です。
吉原が4月から、膠原病内科に異動が決まり、一気に精神が楽になりました。
吉原とは最後まで打ち解ける事はありませんでした。
お礼も言いませんでした。
言える仲には、なれませんでした。
あの、引き攣った顔が忘れられません。
吉原は「愛」のない人でした。
吉原が他の科でやっていけるのか逆に気になりました。
最後に、吉原と同じ年の看護師が、総まとめで脳外科の看護師としてあなたに足りないところ、と厳しく指導して頂きました。
言われたレポート、ミスしたレポート、全て面倒を見てくれて、「愛」を感じました。しかしこの方も結婚で辞めて行き、
黒も手術室に異動になりました。
主任にも、9人もいなくなる!
2年目のあなたに期待しています。とか。
え?あたしですか?!
怒られたりすることが3月には突然激減してきました。
周りをよく見てみると、2年目さんで凄く怒られてばかりの人がいることに気づきました。
え?
あたしより、できないの?!
まぁ、考えたらそんな、1年2年の差なんて無いのは当たり前ですけど。
自分だけがダメという思い込みが
間違いだったことに、どんどん気づいて行きます。
先輩たちは「もうおしんちゃんじゃ無くなるねー、どうするー?おしんちゃんからお菊ちゃんに昇格するー?」なんて冗談を言っていました。
気づいたらみんな笑顔で接してくれます。
時代は、ある日突然変わる。