大学生でおじとアバンチュールは突然に(切ない話です)

中居のバイトしている時に、関西方面から消防団の忘年会があって、割と若い人たちから、年寄りまで、集まった宴会があった。

消防団…なかなか酒風の悪い軍団でしたが、チップは弾むし、コンパニオンは呼ぶし、カラオケはしつこくやってるし

って感じで、私ら中居にもデュエットをさせるような軍団でした。

その中で1人、細身の背が低い、控えめながらも目力の強い男性がいて、少し気になりました。当時30代後半くらいかな。

何となく気にしていたら、デュエットを頼まれて?だったかな、デュエットをしたんです。

なんか、一気にそのおじが気に入ってしまって、デュエット終わった後も、関西の話とか、私から質問したりしてて

そしたら、そのおじが、「関西来る事あったら連絡して。」と言った。

私が「行きたいです、行きます!」と電話番号交換した。

こんな、中居と客が話す機会なんて、ほぼほぼなくて、奇跡なんですが、ダラダラと宴会が続いたせいで、お話ししたところ、

おじは、奥さんを亡くして息子と2人暮らしで、大阪に住んでいると。

どことなく影があって、魅力的で、年上の色気を感じ、もう、心は奪われていました。

翌朝、ふつうにお見送りをした時も目が合って、手を振りました。

その後、中居仲間にその話をしたら

「そんな!奥さん亡くしてとか!ありきたりな!嘘!」とか言ってたけど、

もう、奥さんいようが、いまいが、止められないし、想いは募るし止められない。

電話をしました。

そしたら、すごく渋い落ち着いた声で、「〇〇です。」と出てくれて

「中居の〇〇です。」と、そこから、関西に行きたい旨を伝えたら

とりあえず、一度、そっちもう一回行くから!会いに行くから!と言ってくれて、

一カ月も経たない晩秋の、道路が落ち葉で埋め尽くされる頃、割とオンボロな車でやって来てくれました。

ドライブをしようかとの事で、山道に入ったら、落ち葉だらけのありえない景色をも素敵に見えるくらい素敵な、ひとときでした。

マラソン大会で、何人か若者が走ってるのを追い越して、山奥の宿に入りました。

はっきり覚えていないけど、あれは何だったんだろう。ラブホでもなく、旅館でもなく、

和室の部屋で、求められるまま、マグロでしたが、受け入れました。

わたしは感激したのだけど、おじはひどく疲れた顔をして「もしかして、初めてなんじゃないの?」と言いました。

その後の記憶は曖昧なのですが、

また帰った後も電話したら

「まさか、またかけてくるとは。」とか何とか言っててちょっと押してくる私に戸惑っている様子がありました。

私「どうかお願い、大阪に行きたい」と言うと、了解してくれて

生まれて初めて大阪に行きました。

感想は都会すぎて、ドン引き。ビル群が。
とにかくすごくて。
おじは、大阪を案内してくれて、大阪で1番景色の見える所に連れてってくれました。

天気はどんより曇りで今にも雨が降りそう。

目の前に丸ビルがあって、電光掲示板が、テロップが、天気予報が流れてて。

真剣に見る私にこの景色を見ながら、カフェでもとか、言って、

その厳かな景色の中で、シフォンケーキを頼んでくれました。

人生で食べたことのない美味しいシフォンケーキで、都会って、凄い!と感激してしまいました。

あと、色々連れてってもらいましたが、この、ビル群の景色の以外は忘れてしまいました。

話はあまり、合わなかったかもしれません。

そして、この時は性交はせずに、日帰りになりました。
期待して来たのに。

おじは「自分を大切にして、絶対看護師になるんだよ。」みたいな事を言って送ってくれました。

嬉しかったけど、遠ざけられたようで、非常に寂しく、私なんかじゃなダメなんだと、もう、会えないなと、去りました。

冬には…オリンピックで、ジャンプ台で日本が金メダルを取ったとか、何とかで、感動の渦に巻き込まれ、みんなが泣いている中、私は違う意味で泣いていました。

女子大生って危ういですね。





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