国立大学看護科1年生の夏休みに入る前の不気味なミッション、犬の解剖
初めての大学の夏休み。と言っても看護科は高校と変わらず、短めだったと思います。
夏休みに入る前に、解剖のクラスがあり、そのレポートを書くというもの。
看護科の解剖とは基本見学。
まずは犬から。
医学部に移動すると、医学部2年生が、犬に麻酔をかけて、お腹をメスで開いているところでした。
モニターをつけられた犬にはもう意識がありません。
まずは神経の勉強、交感神経を刺激すると、心拍数のモニターがぱくぱく上がりました。
おおー。
副交感神経を触ると、落ち着きました。
おおー。
この原理をレポートするのが夏休みの宿題となりました。
医学部と看護学部の間には、研究棟があり、そこから授業中に、よく、キャンキャン犬の鳴き声がしてたことを思い出しました。
結構、日常的に解剖用に集められた犬なのかもしれない。
質問はありますか?
誰かが「この犬ってこの後どうなるんですか?」に対し、
医学生「この衛生状態悪い中、お腹を開いたら、確実に感染します。このままお腹閉じても死ぬだけなので。」
で?
あとは自分で考えてください見たいな感じ?
後味の悪い映画を見て、終わった事を知らせる出演者の名前出てきて、後は個々の想像にお任せしますみたいな、あの感じでした。
解剖の実験は医学部2年、見学は看護科1年の。
この、医学2学年とは卒業するまで、何かとペアというか、縁がある組み合わせでした。
こういう時、絶対、おませな看護科の女の子が捕まえてくる医学生たち。
駆り出される私たち。
確か、初めは飲み会やったと思います。
そこで、ナカさんという野球部の男性に気に入られて、寮を抜け出しては会いにいっていました。
初夏の出来事。ドキドキ、ワクワクしました。
ナカさんは、明らかに良い人でしたが、ほんまもんのボンボンでした。
一人暮らしの部屋のカーテンが、エレガンスなお母さまが選んだであろう、美しすぎるカーテンが印象に残っています。
お父様は、医学部合格祝いに車を買ってくださったようで、BMWがありました。
しかし、育ちが違いすぎて全く噛み合いません。
申し分ない良い人なのに、好きになりたいのに、好きになれません。どこかよそよそしく、心が絡まないのです。
なので、関係も深くはなっていきませんでした。
そんな時
〇〇ランドという、小さなスーパーで、絶世の美女と一緒なところに遭遇して(今考えたら、商売の女の子かというくらい不自然でした。)
やっとナカさんと終われる、とホッとしました。
その後、人間の解剖があって、やっと夏休みに入ることになります。
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