東京で出来た病棟の仲間たち
東京では始めは、新人さんと仲良くしていました。
北海道大学出身の子は、とてもおぼこくて、看護師には見えない。まるで昔の私を見ているかの様でした。
その子が「パク森カレー本店」に行きたいと言うので、お休みが合った時に渋谷に2人で行きました。
新鮮で楽しかったです。
もう1人、おぼこい子がいて、色黒で歯がガタガタでじゃりン子チエみたいな子ですが、その子は早速研修医と付き合っていて、話を聞いていたら、
「彼の部屋に行ったら、歴代の彼女かなんか知らないんですけど、
沢山のツーショットのラブラブ、デレデレ写真が本棚?から出てきて、
それが全部笑える程、女が不細工だったんですよ。
自分が選ばれた意味分かった気がして。
おまけに他に女もいるみたいで、何やってるんだか分かりませんよ、」と言ってて、笑いました。
もう1人の新人はのぶちゃんと言って、かなり私に懐いて来た子で、どこに行っても、1人くらいは気が合う子がいるもんだな、と思うくらい、一緒にいました。
のぶちゃんは本大学を卒業していて、少しこの病院に慣れている、
私は看護師としてちょっと慣れている、
そんな同期で、2人で話したり出かける事が多くなりました。
とは言っても「和民」ばかりでした。そこのグレープフルーツサワーのグレープフルーツを2人で毎回絞っていました。
のぶちゃん研修医Tと付き合っていて、ベタ惚れで、
結婚したいと言ってて、
「でもこのまま結婚して、子供次々産まれて、仕事できなくなって、
看護師に戻れなくなってってなって、
専業主婦のままで、子供が大きくなって、あれ、私の人生何やったんだろう?ってなるのが嫌なんですよ!」と言う。
私「じゃ、ある程度働いてからでも良いんじゃない?
その位、待ってて貰ってからでも。」
のぶちゃん「でも〜、、好きなの、えへへ。」
取り止めのない話ばかりしていた。大体私が聞き役で。
ある時のぶちゃんが、「聞いて!緊急会議!」
と言ってきて、和民に行くと、「付き合っていた研修医Tの部屋に行ってしまった、で、やってしまった。
とても、良かった、彼はおとなです!とか。
それは良いとして、〇〇学会という宗教に入っている人だった。
なんか聖教新聞が2部も取ってあって、山積みになってて、仏壇もあって、親も兄弟も皆、信者だって。
どうしよう〜。」
後で聞いたんだけど、その大学病院のドクターは〇〇学会繋がりが多いらしい。
なんと!まあ、出世はしやすいのかも知れないけれど、色々あるなあ。
のぶちゃんは真面目な子です。
すでに深く付き合っているので、結婚したい、T先生じゃなきゃ嫌だ!と言っていて、
羨ましいと言うか、応援したい気持ちになります。
のぶちゃん「お母さんに、相談したら、あんたがどうしても結婚したいなら、その宗教入る覚悟で嫁に行かないと、後々合わなくなったり、揉めたりするから、入りなさい、それが嫌なら、結婚反対する。」
と言われたらしい。
T先生はかなり熱い信者でした。
のぶちゃん「学会に行ってくるって言われたら、
医者の学会なのか、〇〇学会なのか分からないわ〜ネクタイ締めてさ〜。」とジョーク言えるほどでしたが。
のぶちゃんは、結婚はしたいけど、〇〇学会は入らない!を通して、付き合い続けていましたが、
どうなったかは今となっては、分からないままです。