シルクロード徹底的編
大昔に1人でシルクロードを巡った話です。
クチャから、初めて長距離バスに乗ることになりました。
バスの方が、次々来るのと、行き先も細かく豊富です。
何となく、適当に直感でイーニンという街に行くことに決めました。
ガイドブックにはザックリ12時間くらい〜と書いてあって、寝台バスでした。
寝台バスに乗るなんて、面白すぎる!
車掌さんはカザフ族で、アジアとヨーロッパを足して、2で割った様な?不思議な顔立ち。
悪くない、ハンサム。
隣はタジク族の母娘だったのですが、娘さんが、めちゃくちゃ可愛い。
こんな可愛い子見たことがない!
というくらい。
その思いが通じたのか、次々と、可愛いポーズをとってくれて、写真を撮らせてくれました。人懐っこい子で、気分が上がります。
もう、この子はとっくに成人して立派な女性になっていることでしょう。
さあ!いざ、12時間の旅に出発です。
ずーーーーーーーーーーっと砂漠の中を走るのは、景色はつまんないけど、
こんな何もない景色の中でも
ちゃーんと、昼には、ご飯屋さん、
夜にはご飯屋さんに、うまい具合に辿り着くところが
中国の素晴らしいところで、
とにかく飢えない。食べるには困らない。
食堂に着いたら、どんなに眠くても
強引に下ろされて、バスに鍵までかけられる。
強制的に食堂に入らされ
まずみんなで手を洗いに行って、どこも貧相な暗い店でしたが
円卓を囲み、
1人大体10〜15元〔170円〜250円くらい?)を回収され、みんなで、円卓囲んで、回していろんな野菜やら、肉やら食べる。薄暗い食堂で、よく見えないけど美味しい。
食べた後は、みんな、ぐっちゃぐちゃで、子供の食べた後みたい。
トイレも流れでみんなで一緒に行く。
驚いたのは砂漠でのトイレ休憩は、バスの前が男性
バスの後ろが女性と別れて
円を囲んで排泄する。しかも、したくなくても駆り出される。円囲まされる。
何故?!こんなスタイルなの?
みんなで固まって行動しないと、動物に襲われるかも知れないからだよ、
みたいな事を誰かが、ジェスチャーしていて、頭の中?????てなるけど、納得するしか無い。
夜は極寒で、窓が完全に閉まらなくて、入ってくる風が冷たくて、
寒い寒いと、困ってたら、なんか食べろ!と、ドライフルーツが次々、渡されて、
そうじゃない!飢えてるんじゃない!と抵抗しましたが
食べろ!食べろと言う。
そんな感じでずっとバスの中の人達と交流し続けてたから、
あっという間に顔見知りになって、名前も知らない言葉も通じないのに
仲間意識が芽生え、笑顔になってくる。
12時間はとっくに経過し20時間くらい経ってていましたが、まだまだ着く気配はありません。
時間ぴったり常識の日本人感覚の私は、焦り出します。
イーニンは?
車掌は、まだまだ!と言う。
何度聞いてもまだまだと言う。
もうどうでもいいや、と、食堂、トイレ休憩、売店休憩、と繰り返して、謎の集団生活を送っていたら
気づいたら30時間以上経っていました。身体が、鈍ってゆく。ずっと揺られて、シンドイ〜
そして、やっとイーニンに着きました!やっと自由に歩ける!
地球の歩き方め!2倍以上時間かかっている。
なんで?
と言いたくなりました。
イーニンに降りたって、驚いたのは、馬の多さです、
あちこちの道の途中に馬が括られて、人参をぶら下げられている。
「馬に人参ぶら下げとくんや!」
の、ことわざ状態が目の前で沢山展開していました。