花束みたいな恋をしたを観た
昨日観てきた。
よかった。
マスクを濡らした。
偶然にも(UNEXTの仕業かもしれないが)ちょうどカルテットを観て「映像も綺麗だし話も綺麗だし、一体誰が作ってるんやこのドラマは」と思って監督と脚本を調べた。
そしてこのタイミングで同監督同脚本家のタッグが来て、そもそも恋愛ものにそこまではまることが無いんだけど、これは期待できると思って観に行った。
まあやっぱり、そりゃいいよなあと思った。
不謹慎かもしれないが、映画は何本か観に行って、でもなんか話題になっても心にズズッと刺さってくる映画が無いなあ〜と思ってて、
それこそこの映画みたいに私の感受性が変わってしまったのかもしれないと思ってた。
でもやっぱり自分のああ〜ってなるものを観るとああ〜ってなるもんや。
以前「アデル、ブルーは熱い色」を観たときにレビューで見たんだけど、
「同性というだけでストーリーはありきたりな恋愛もの」
という評価があって、そうやって見たらアデルも花束もめちゃめちゃありきたりで、ストーリーをまとめたらどこにでもある恋愛話になっている。
んじゃ何がいいのかというと、ありきたりなストーリーをどうやって見せるかということに製作者の力量が見て取れる。
「見せ方」がすごいなあと思う。
なんでこんなに自分の過去のことみたいに思えてきちゃえるんだろうね。
私もう色んな映画の思い出が自分の過去になってっちゃう人間だから、めちゃめちゃ色んな過去背負っちゃってるよ。
こういう話って観た後めちゃめちゃ引きずっちゃうのよね。
でも観ちゃうのよね。
また映画観て思い出したくなっちゃうもんね。
そんでまた悲しくなっちゃうんだがね。
こんな経験してないくせによ。
映画はいいし、映画館はいいね。
個人的にはエンドロールがビジュアルも音楽も含めてよかったなあと思う。
映画らしい壮大な感じじゃなくてあくまでも日常に溶け込むような感じの。
あと、すごい映画とか芸術方面で生きてきた、そういうのが好きな人たちが作ったんだろうなあというのが伝わってくる。
そういうのを貫く人たちも、社会に染まっていく人たちもいて、でも別に何かこれがいい!って伝えるでもなく「そういうもんだよね、みんな」っていう感じで色んな人を俯瞰してる目が書いてるんだろうなあと思う。
映像も映像で、海のシーンでフィルムっぽい感じになったりとか、この人の撮る映像はいつも色が綺麗なんだなあと思う。
カルテットの時は、シェアハウスのあの濃いブルーな感じの壁紙がすごい好きで、そういう背景の色が鮮明なのと繊細なのとで絵として残る感じがすごい。
やばい。
語彙に限界がきている。
とりあえず、いいものを観たときは「いい」と思う。
なんか何がいいのか説明できなくても「いい」と感じたものは「いい」ものなんだなあと思う。
映画製作者も映画館も色々と厳しい最中だけど、いい映画をもっとこれからも観ていけたらと思うよ。
また今日も観に行きたくなってる自分がいるけど、今はカルテットを観直しておこ…