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「作品は売れなくてもいい」ということ。
(1518字)
アート本を読むのもビジネス書を読むのも好きだけど、最近もうずっとビジネス本さん達がアートアートアートアート美意識美意識美意識言っててウルセェナ( •᷄ὤ•᷅)と思ってだいぶ遠ざかってた。
この間仕事帰りに電車で本を読もうと思ったらカバンの中に1冊も本がなくて、電車暇だし買っとくか、と思って帰りがけに買って読んだ本が「教養としてのお金とアート」という本。
なんだかんだ興味ある分野だけに面白く読めた。
金の知識はまじで無いので理解を落とし込めているわけではないけど。
色んな話が書いてあるから一部の抜粋でしかないけど、
「自分の絵を商品化することに抵抗を持つ若者が多い」的なこと、
「でもいつまでもお父さんお母さんのお金で食べていくわけにもいかないから、絵で食べていくなら商品化することは必要」的なこと、
でもその一方で、
「お金を求めない人がいつか化ける」的なことを話していた。
本当にその通りだと思う。
私は別に職業画家でもなんでもないから何か言えるような立場ではないが、別に自分の作品なんか売れなくてもいい、と思っている。
ただ見てくれる人がいれば。
今なんか別に買ってもらわなくてもネットの片隅に晒しておけば色んな人が見てくれるわけだし。
値段を付けたらお金を持っている人しか享受できなくなる話で、それもなんだかなあと思うし。
必要な人にこそ届いて欲しいと思うのに、結局お金のあるひとのところに回るわけじゃん、となるし。
でも、自分の作品を好きな時に好きなように作れる時間はほしいわけで。
作品をマネタイズしないんだったら自分が生活したり作品を作っていくためのお金は他から稼ぐしかないわけで。
でもそのお金は別に流れてやってくるわけじゃないから他の仕事をする時間を作ってお金をもらわなくちゃいけないわけで。
そしたらお金をもらう以上無下にはできないから責任が伴ってしまって。
そんで結局そっちに時間も精神も費やしてしまって、なんだかんだでそっちに時間を費やしてる方が生活は潤うわけだから作品なんか作ってる時間なんかもったいなくて仕事に注力してしまったりして。
そんなこんなで実力ある人たちも、熱意を持っていた人たちもだんだんと違う方向を向き始めるというわけなんですな。
この本を読んだ後に、前述した「花束みたいな恋をした」を観たのであ〜なんか、こんな感じなんだろうなあ、と思ってしまった。
何かを作るのには、めちゃめちゃ時間がかかる。
最初は好きでやってるわけだから時間なんか過ぎてたっていいわけだけど、生活していかなくちゃいけないという時に、自分を養うという観点からみたらめっちゃくちゃ効率の悪い時間なわけだ。
別に作品に値段なんか付けなくてもいいんだけど、でもそうしないと作品に集中する時間なんか取れないし、生きていけない。
だから結局、両方を得るための手段として自分の作品を商品化していくことになる。
だけど、商品化することで意識が変わってしまうのは当然のことである。
今まで内発的動機で進めてきたものが、マネタイズされることで「お金のために作っている」という外発的動機に転化してしまう。
そうすると、もう今までのような作品作りはできなくなってしまう。
(自分で戻していければいいけど)
「お金のためにやっていない人がいつか化ける」というのは真理だと思うけど、お金のためにやらざるを得ない人がずっと「好きだからやっている」を貫くにはどうしたらいいのか。
色々と海外でもアートを勉強したくて少し調べてみたりしているけど、特にアメリカとかヨーロッパとか、芸術分野にかける助成金、奨学金はすごいいっぱいある。
このビジネス界アート美意識大流行でなんか変わっていければいいがね。