「尺蚓穿堤」を考える
せきいんせんてい
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小さなことが原因となり、大きな災難が発生すること。
「尺蚓」は小さなみみず。
「穿堤」は堤防に穴をあけること。
小さなみみずが堤防に穴をあけたことが原因になり、そこから堤防が決壊して一つの村が水に浸かるということから。
「尺蚓堤を穿つ」とも読む。
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「尺」 ①尺貫法の長さの基本単位。寸の十倍。曲尺(かねじゃく)の一尺は約三〇・三センチ。鯨尺(くじらじゃく)の一尺は、曲尺の一尺二寸五分(約三七・八センチ)にあたる。
②【差し・指し・尺】「ものさし」の略。
「蚓」 みみず(蚯蚓)。 [類]螾(イン)
「穿」 ①うがつ。ほる。ほじる。ほじくる。穴をあける。「穿孔」「穿鑿(センサク)」
②はく。下半身に衣類をつける。
③つらぬく。「貫穿」
「堤」 ①川や池などの水があふれ出ないように、岸に土を高く築き上げたもの。土手。
②水をためた池。貯水池。
「尺蚓」 小さなみみず
「穿堤」 堤防に穴をあける
「尺蚓穿堤」
小さなみみずが、堤防に穴をあける
そこから、堤防が決壊して、
一つの村が水に浸かる
転じて
小さなことが原因となって
大きな災害が発生すること
ということです。
「尺」の意味は?
「小さい」という意味で使うのであれば
「寸」の方がいいのでは?
とにかく、小さなみみずのこと。
堤防を穿つ。穴をあける
みみずが、穴をあけた。
この四字熟語は
ここまでの意味しかありません。
しかし、これから
「小さなことが原因で
大きな災害が発生する」
というところまで、
意味をもたせる。
小さい穴があいたら、
水の水圧もあって、
穴がどんどん大きくなって
ついには、壊れるまでになる。
こういうことは、
他のことでもありそうなことです。
それ自体は小さなことかも
しれないですが、
それが原因となって大きな災害となる。
小さな火種が、
大火事になることも、
これと同じようなこと。
日々の生活の中にも、
このような
ちょっと軽く考えがちなことで、
小さいことから、大きな
大変な失敗につながることって
ありそうなことです。
よく意味を理解して、
気をつけながら
生活していきたいものです。
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