『木曾街道六十九次 愛蔵普及版浮世絵体系15』
昨日観た北斎と広重の余韻が残っている。ただ良かったというのではなく、浮世絵というものとの距離感が縮まったような感覚があって、やっと浮世絵をリラックスして楽しめるような気がしている。
そこで、亡父の遺した『愛蔵普及版浮世絵大系』を引っ張り出してきた。
父が亡くなった時、母が本を処分するというので、遺して欲しいものをいくつか選んだのだけれど、これを遺して本当に良かった。
まずは廣重と英泉の合作「木曾街道六十九次」から開いてみた。
浮世絵の発色の美しさはやはり印刷なので再現性は低いけれども、それでも十分に雰囲気が楽しめる。
解説もとても面白くて、木曾街道六十九次という作品の背景を説いた概説と、収録作一つ一つにつけた短い評、どちらもとても参考になる。
六十九枚の旅を観終えると、何だか達成感もあったw(実際は異版も収録されていて70枚を超える)
浮世絵は、美人画、役者絵、そして名所絵が三大画材かと思うけれど、名所絵が今のところ一番好み。美人画や役者絵の面白さもこの全集で感じられたら良いなあ。