岐阜訪問記その3 三甲美術館
岐阜城から降りてきて、路線バスで住宅地の中の三甲美術館へ。
株式会社三甲の歴代社長が収集した美術品を展示している私設の美術館。
建物はもともと三甲の迎賓館として建てられたものとのこと。迎賓館なんて聞くと明治期の話かしらと思うけれど、三甲自体は1951年設立の比較的新しい会社。
建物の中は一切撮影禁止。
順路としてはまず2階にあがり、和紙彫塑作家・内海清美の「革命者 信長」展を観る。
和紙で造形した彫刻作品。詳細は下のリンクから。
すごく手の込んだ繊細な作り込みだけれど、いまいち心に響くものはなく…
企画展「白の世界」は、レオナール・フジタ、ユトリロ、山口華楊など、東西の「白」を描いた近代絵画を10点ほど。
常設展示はルノワール、佐伯祐三、エミール・ガレ、仏像などなど、脈絡はあまりない。荻須高徳と佐伯祐三が並んでいるのは面白かった。茶器や陶芸の部屋もあり、ボリュームはあった。
観終えるとドリンクのサービスがあり、抹茶には羊羹がつくというのでそれに飛びつく。
何か強いコンセプトで貫かれた展示ではないので、ちょっとした美的体験という感じを味わいたい時に良いかなと思った。ホールもあって、音楽会も開催されているそう。
でも、建物玄関に並ぶ歴代社長の胸像とか全体にちょっと成金的ないやらしさやスノッブさがそこはかとなく感じられてやや興醒めな部分も。
少し肌が合わなかったのは残念だけれど、ルノワールの大きな絵がガラスに遮られず観れたのは良かった。