市原湖畔美術館 - 千葉県美術館巡り その3
その1、その2の続き(この、その3で完結)。
同行している知人が車を出してくれて、ホキ美術館から市原湖畔美術館まで車移動。この車移動が出来なければ今回の千葉県美術館巡りツアーは成り立たなかったので知人には感謝しかないが、それにしても市原湖畔美術館のアクセスの難しさよ…
辿り着いた美術館は大きな湖のほとりにあった。
アクセスの難しさと反比例するかのように、美術館は素晴らしかった。チケット売場で、企画展やってないので観れる作品はかなり少ないが、と確認されての入場。
確かに常設展は小さな部屋一つ、作品数も少ない。
しかしながら、僕も知人も、胡子修司という銅版画家の作品にとても魅入られて、大興奮の鑑賞となった。
とにかくその精緻さと圧倒的な情報量。会場にはルーペが設置されていて、虫眼鏡で作品を観るんだけれど、細部までびっしり描かれた作品のあちこちに、隠し絵のようにいろんなモチーフが散りばめられていて、見飽きることがない。
深沢幸雄の銅版画も、リリカルさとシュールさが印象的で、とても良かった(美術館的には深沢の作品の方をメインと考えているみたい)。
また地下と屋上にも作品があって、それぞれに面白くて、地下は撮影できなかったけれどクワクボリョウタというアーティストの「Lost Windows」というインスタレーション、何とも批評的というか、喪われた窓を恢復する試みというか、唸ってしまった。
その他屋外展示作品もいくつかあって、好天のもと(知人曰く「晴れ女」とのことで、僕の雨男パワーも抑え込まれたらしい)、見て歩くのも楽しかった。
近くには小湊鐵道という観光向けのローカルな路線もあり、是非ともまたゆっくり再訪したい。
なお、この美術館はこのnote記事で知りました。多謝。
【柔らかな鋼】青木野枝 光の柱 市原湖畔美術館|薪 @mokuroll