【鉄日】24/10/28. 通りゃんせ魔都リックス。
全行程 1,140km
【往路】福井県大野市 ~110km~ 岐阜県リバーパークおぶさ ~60km~ 名古屋 ~250km~ 静岡 ~225km~ 東京 (645km)
【帰路】東京~神奈川~山梨~長野~岐阜~福井 (495km)
先週いっぱいお休みを頂戴し、デス・シャドウ号(軽トラ)との旅路。
高速道路は使わず下道をのんびりいくお気楽旅、荷台にキャンプギアを載せ、行き先はそん時に決めていく。
今の時代、ケータイのナビはとても重宝、昔は地図広げてすったもんだだったが、コンビニからキャンプ場まで一瞬で検索できて行程を口頭で案内してくれるきめ細やさ、その代わり電池が切れた時の狼狽ぶりはヒドいけど、とにかく助かります。
福井から岐阜
出鼻に自宅から数分のところで、出会い頭の交通事故に遭遇、野球服の高校生と主婦の軽、目撃者になり1時間くらい足止め。
これは用心して運転しないという戒め、節度を保ち60キロ制限(元々それくらいしか出ない車だけど)
初日はキャンプ(結局一回しかしなかった)岐阜の無料野営地"リバーパークおぶさ"へ着いたのは夕暮れ時、
慌てて準備をしたけどあっという間に暗くなってしまう。
それにしても広大な敷地、長良川の川原から少し上がった場所に陣取り、お隣さんまで遠く離れ、ぼっち好きにはたまらないシュチュエーションではないか。
少し肌寒い、火を起こし暖を取りつつ、焼くのはシンプルにラム肉、サラダとライ麦パン、そしてビールですね。
道路が離れてあって車が遠方を走り、街の影も見えるが、空と溶け込んで月明かりが丁度良い具合に照らす。
今回おろしたてのランタンもいい仕事してくれ、とろ〜りとした時間がゆっくり過ぎていく。
ソロテントもこないだの軽量、中に潜れば穴倉、寝袋に包まればすぐに夢の中だった。
早朝6時、川に来た釣り客の車に起こされ、ぢゃあ仕方ないやと珈琲の火を起こしてると、その釣り人が「ここはキャンプも火もダメだよ」と教えてくれるので、ウェブ情報では大丈夫だったのになァと訝しんだけど、この忠告は無視できない、謙虚に従ってすぐに荷をまとめて出発した。
(そして岐阜市ホームページで禁止していた。スイマセン知りませんでした。もうやりません、許してください)
名古屋〜静岡
早く出たので、名古屋には昼くらいに着いた。
ここでは母親の家で一泊、今回は自転車も積んできたので、それで近くのスーパー銭湯まで。
この日は最後の暖かさだったろうか、風呂上がり自転車を曳きながら缶ビール、少し汗ばんだ。
でもいい旅させてもらってる。(結局チャリもそれ以来使わなかった)
3日目は静岡伊豆に居る先輩の家へとお邪魔、当日に連絡して快く迎え入れてくれた。
今年還暦、しかし20数年の付き合いになるがまったく衰えを知らない。
着いてからずっと独演会、尽きないカンバセーションにビールが並ぶ。
普段ほとんど人と話さない環境に居るので、怒涛のように押し寄せるその言葉のリズムにミラクルを感じた。
とてもいい話があったと思うが、もちろん記憶に残らず深いところへ沈んでいく、それでいいサイコーだ。
そうして次の日、箱根山を抜け茅ヶ崎、ここでまたスーパー銭湯でひとっ風呂頂き、海を背に横浜、川崎、魔都入りするのであった。
さてそれから3日間余り、前回来たのは約一年半前ですぞ。
魔都上陸
こないだは2週間も漂ってニッチもサッチもいなかくて、ただ気後れして、手持ち無沙汰でもあった。
もう東京に見るべきところはない(僕にとって)40年近くここに居たのだからさ。
地域限定していこう、懐かしい顔に逢えるのはやはり下北沢だけである。
しかしそこに落ち着くにクルマは邪魔でしかなく、駐車場料金だけが加算されていくので、夜間飲み歩いては朝方に引き揚げ、当て所もなく公園近くで仮眠をとるという策をとる。
唯一の不運
しかしその早朝、まさかのタイミングで左後ろタイヤがパンク、その絶妙さに拍手を送りたい。
薄ら雨も降ってきて、淡島通りからやっと三宿まで繋がった通り沿いで、タイヤ交換。
昔だったら尻込みしちゃうけど雪国に来てからはタイヤ履き替えなど毎年のこと、スペアにして世田谷公園で休憩。
クルマで休める公園はたくさん知っている。
リサイクル屋さんやってた時、そうやって公園脇に停車し弁当喰って昼寝してたのだから。
まぁその日は笑っちゃうようにタイミングが合わず、仙川にあるスーパー銭湯(ここすごく良かった)に救われた。
昼間っぱらから呑ってもいいんだけど、ここは節度を保ち、夕刻まで我慢するのだ。
そうしていつもの下北沢に戻って、ようやく缶ビールお供に徘徊。
"虫が触覚立てるやうに街行く皆がケータイ握りしめ誘導されていく。
都会は人のごった煮、疲れた老人と感覚剥き出しの若者が交差することはなく、
下北沢駅の構造はキャットタワーのように工学的、意図的な逃げ道で高校生が不純異性交遊してる。
ぐだぐだ感、これ誰も収拾できないよなァ、とか。
ふと人待ち缶ビールの流動的な思案。
キックボードの電動なのとバイク、自転車が入り雑じって、路上を駆け抜けてくので、吹き飛ばされそう、なのです。
(はっぴいえんど風)" Threads
立ち飲みL、スナックLZA(拠点)、万珍、ネバーネバーランド(8年ぶりくらい)、グラバー亭、
ヴィンテージ家具"STOP THE ALARM"(店主買い付けで逢えず)
大森駅の横丁でも飲んだ。
滞在を3日間に濃縮すれば、腹八分目まだまだヤレるぞっといった手前で退散だ。
とても有意義で、何か目に見えない力を得たような導きだった。
酩酊の中、ふと顔を上げれば、RPGのような道案内役が光明を与えてくれる。
だからアイテムを揃え、体力レベルを高め、導かれるまま旅を続けていける糸口を見つけたような気もした。
孤独の旅路
行きはよいよい帰りは怖い、とならぬよう帰途はさらに慎重に走った。
東京の渋滞は気が滅入った。
甲州街道をひた走れば抜けられるのに、渋滞回避であちこち飛ばされて右往左往の数時間、そこで相模湖辺りで頓挫し、
コンビニ駐車場で仮眠、でも山中なのでとても冷えた。
街中を抜けたと思えば山道カーブに戻り、それがループしてるようで何度も睡魔に襲われるんだ。
朝方に日本三名泉・下呂温泉にて、お湯を頂く。
さすがの名湯、無色透明すべてが完璧な湯、ではなかろうか。
そしていよいよ岐阜を抜け福井県、未完成の中部循環道へ入る山道で、橋にぶつかり横転寸前の事故車に迎え入れられる。
なんと終わりも事故なのか、閉口しながら、旅の終わり。
いやまだ終わりぢゃない衆議院選挙の投票に行かねば、期日前やっときゃ良かったのにねぇ。
選挙はご存知の結果となりましたが、保守王国福井、なぜまた裏金議員を通すんだろ。与党過半数割れでマトモなバランスで、少し兆しは見えてきたものの、投票率の悪さ、組織票の鉄板さ、まだまだ先は遠い。
さてこれにてこの旅、一旦のお開きと相成りまする。
またの交遊をお待ち申しておりまする。
ずずずい〜っと、よいよい。