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【鉄面皮日記】22/05/13.Life Goes On#2

人生は続く、と副題もいれてみた13日の金曜日。
そりゃぁこの齢ともなれば、生まれてくるヤツもくたばっていくヤツも散々目撃するコトになる。
生まれるコトも死ぬコトも、自分自身は介入できない事象だ。
なぜ産んだと両親を責めるヤツ、生きてくコトが辛くてこの世からさっさとトンズラきめこむヤツ、
いいでしょう、テメェの人生、どんなふうに使っても構やぁしない。
テメェ勝手に生きて死ぬってのもいいでしょう。
でも少しだけ頭を捻ってみれば、事故や災害や病気で亡くなる人、戦争や事件で殺されちゃう人、自分の意思とは無関係に死んでしまう人の不条理さ、それを知らないということはなかろう。
鬱の人に頑張れと云っちゃいけないという。
それにどんなに発破(ハッパ)をかけたってダメな時はダメ、生きる意思がないのか絶望の淵なのか、気力が失せているのだから風前の灯てやつで、何かの切っ掛けでふっと火を消してしまうんだろ。

その威勢よく死へダイヴする力、口惜しや。

拾います。

自殺の許可は完全に幸福な人にのみ与えられる。
-ポール・ヴァレリー

自殺しようとする人間は往々死を不真面目に考へてゐるやうにみられる。
否、彼は死を自分の理解しうる幅で割切つてしまふことに熟練するのだ。
かかる浅墓さは不真面目とは紙一重の差であらう。
しかし紙一重であれ、混同してはならない差別だ。

-三島由紀夫

原子バクダンを発見するのは、学問じゃないのです。子供の遊びです。
これをコントロールし、適度に利用し、戦争などせず、平和な秩序を考え、そういう限度を発見するのが、学問なんです。
自殺は、学問じゃないよ。子供の遊びです。
はじめから、まず、限度を知っていることが、必要なのだ。

-坂口安吾

真に重要な哲学の問題はひとつしかない。
それは自殺だ。
人生を苦しんで生きるに値するか、否かという判断をすること、
これが哲学の基本的な質問に答えることだ。

-アルベール・カミュ『シーシュポスの神話』

自殺を想うことは強い慰籍剤である。
これによって数々の悪夜が楽に過ごされる。
結局のところ、生きていくというのは自殺するよりも勇気のいることだ。

-アルベール・カミュ

どうしてみんな生きているのか不思議です。
そんなにみんなは強いのでしょうか。
私が弱いだけなのでしょうか。
でも自殺することは結局負けなのです。
死ねば何もなくなるのです。
死んだあとで、煙草を一服喫ってみたいといったところで、それは不可能なことなのです。

-高野悦子『二十歳の原点』

「忌野清志郎 - 人間のクズ」
この歌で少し救われた時もあった。
そんな時もあった。
清志くんに頼るな、と誰かが云うけれど依存はしていない。
どんな人にも、表と裏があって、そのバランスでなんとか綱渡りしてる。

「BILLY THE KNUCKLE - life goes on #2」
この歌には尤も救われた。
#2 なので、#1もあるけれど、それは遠いところに。

今と過去は繋がっているように感じる。
それは記憶としていまここに持っているからだが、それだけでもない。
ここにいま在るというコトは、過去に在ったコトから派生し、直接イマという瞬間にアクセスしているコトだ。
それは同時に、未来というサキにも通じていて、過去と今と未来は同時に在る。
死はその未来(サキ)を消し去る闇だ。
どこにもアクセスできない無の場所だ。
その淵から跳ねた者だけが知っている世界ではあるが、そこへ行ってしまうともはやこことは音信不通となる。
そんなに行き急ぐなよ、
としか云えない。