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【映画観覧記】

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【映観】 活動写真(映画、ドラマ、映像)感想を、発表してみる試み。
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#ショーケン

ショーケン主演ドラマ『宣告』のこと。

TBSドラマ「宣告」(1984) 原作: 加賀乙彦 監督: 斎藤光正 出演: 萩原健一、金沢碧、石原真理子、加藤治子、泉谷しげる、ケーシー高峰、藤波雅代、仲谷昇、ほか やっと観られた作品でした。 83年大麻不法所持で逮捕され、1年の謹慎後、復帰したショーケンのTVドラマは、79年刊行された小説『宣告』 バー・メッカ殺人事件の犯人・正田昭をモデルとする主人公、死刑囚の最後の5日間を描く。 ルポタージュ的でもあり、実際のモデルを想定して描かれた小説でもある原作を、やはり2時間

ショーケン・ドラマ「花冷え」のこと。

読売テレビ 2時間ドラマ『花冷え』(1981) 原作: 瀬戸内寂聴 / 脚本: 宮内婦貴子 出演: 岩下志麻、萩原健一、中尾彬、神保美喜 ほか このドラマも初視聴、数ヶ月前に観たのでやや記憶が薄れつつも、 甘えん坊でダメダメ男をショーケンは演じます。 甘えん坊役といえば、岸惠子主演「約束(1972)」ですよね。 ショーケンを俳優へ目覚めさせたこの映画、 当初は代役であったのに大女優を前に堂々たる演技、 まさに萌芽を見せた切ない話でした。 こちらのドラマもショーケンの甘え上

ショーケン主演ドラマ「死人狩り」のこと。

3月26日(2019年没)は、ショーケンこと萩原健一の忌日。 そう、彼が居なくなって5年も経ちました。 世界はショーケンが居なくても平気な顔で回ってく。 今月14日には、寺田農(てらだ みのり)さんが亡くなった。 "みのり"と読めなくて、ずっと"てらだのう"て呼んでいた不埒者です。 僕の中では、"前略おふくろ様"の修兄さん。 ショーケンと骨格が同じでホントの兄弟みたい。 会うといつも大喧嘩して、甘ったれのサブを諫める。 必殺シリーズやラピュタのムスカの声、圧倒的な存在感の素

ドラマ「祭りばやしが聞こえる」のこと。

ショーケンのTVドラマとしては「太陽にほえろ!(1972~3年)」「傷だらけの天使(1974~5年)」「前略おふくろ様(1975~6年)」「前略おふくろ様II(1976~7年)」に続く「祭ばやしが聞こえる(1977~8年)」である。 その間にも数本の作品があるが、このドラマは室田日出男と"ニーディ・グリーディー"という新事務所を作っての意欲作だ。監督には工藤栄一、田中徳三など、音楽は大野克夫に主題曲「祭ばやしが聞こえるのテーマ」柳ジョージ。山崎努、室田日出男とのコンビも素晴

【映画観覧記】『竜二』(1983)/金子正次インタビュー付

『竜二』(1983) 監督: 川島透、脚本: 金子正次 出演: 金子正次、永島暎子、北公次、佐藤金造、岩尾正隆 僕の Faivarit映画。 この映画の前と後では、確実に日本映画の質は変わった。 時代の変換期80年代の映画だ。 ストーリーは単純明快で、娘のためにヤクザの足を洗った"竜二"の社会復帰が描かれていく。 主人公"竜二"に不出世の名優・金子正次、脚本も彼が書いている。 子分には、北公次、佐藤金造、奥さんに永島暎子、娘(3歳)は金子の実娘だ。 この単純な話を上質なもの