昨日より今日をもっとよくしたい、Ubieのファーマイノベーション事業を支えるビジネスアーキテクト
こんにちは、Ubieのファーマイノベーション事業本部のビジネスアーキテクトを担当しているAikarinです。
私は2021年11月にUbieに入社し、約1年半の産休育休を経て2024年4月に復帰しました。業務内容としては復帰前後で大きく変わらないものの、復帰した時には「ビジネスアーキテクト」というポジション名になっており、これは私自身が初めて知る言葉でした。
長らく仕事から離れていたので自己紹介も兼ねて、ビジネスアーキテクトの立場や仕事内容についてお伝えできればと思っています。
自己紹介
私は幼い頃から、自分や周囲の人の病や死を通して医療に関心を持っていました。その中でも創薬研究に興味を持ち、薬の基礎研究を約3年間行っていました。
当時に研究とは別軸でテクノロジーにも興味を持ち、新卒入社した会社では製薬会社向けソリューションのSIerをしていました。その後、2021年にUbieに入社。この年はまさにUbieが製薬事業に力を入れていくことになったタイミングで、私は入社してから今までずっと製薬事業に携わっています。
Ubieの「ビジネスアーキテクト」を深掘る
すべてのチームに関わるポジション
製薬事業の中には、セールスやコンサルティング、デリバリー、マーケティング、プロダクトなど様々なチームがあり、各チームが複数の面で関わりながら事業を進めています。ビジネスアーキテクトはそれらの基盤の役割として全てのチームに何らかの形で関わっています。
フロントに立つことは少ないので社外から見ると目立たないのですが、社内では本当に至る所に出現します。誰かに呼ばれれば行くのはもちろんのこと、呼ばれなくても違和感を察知すると顔を出すのがビジネスアーキテクトです。
役割はBizOps?いや建築家?
Ubie全体としてもそうですが、ファーマイノベーション事業本部でも事業のスピードはとても速く変化していきます。組織のガバナンスも、注力すべきプロダクトも、ほんの3ヶ月で目まぐるしく変わることがあります。
この変化は会社として必要な変化なのですが、やはり変化をしようとすると一時的に組織や事業はぐらつきます。変化しながらぐらつきを速やかに支え、整え、その後の変化に耐えうる芯を構築するのがUbieのファーマイノベーション事業本部におけるビジネスアーキテクトの役割ではないかと私は考えています。
最近ではBizOpsという職種が比較的近い意味合いなのではないかと思ってはいるものの、Ubieにおいてはまさに建設という感じで、「アーキテクト」という言葉がしっくりきています。
関わる人の声を聞き続け、最善策を模索し続ける
ビジネスアーキテクトの仕事内容は、採用サイトから引用すると以下です。
「ん〜〜分かるような分からないような」となると思います。これが真実でもあるのですが、イメージしにくい気持ちも分かるのでこのnoteを書いていたりもします。
ここで具体的な例として、私の業務の話をします。
私は戦略チームと営業チームの間を連結させるような役割をしています。 当初、ファーマイノベーション事業本部では案件回収時期の見込み精度が低いことが課題でした。精度が低ければ、達成されるはずだった見込みが直前で未達成となりかねず、これは会社の事業計画にも大きな影響を与えます。現状を双方チームにヒアリングすると、CRMに正しい情報が入っていない!更新すべき項目が多すぎる!と、あるあるですが異なる立場だからこそ発生する相容れない意見が出てきました。
この時、戦略チームが欲しい情報は結局のところ何か?営業チームはどうしたら簡単に情報更新できるのか?頻度はどうするのが互いに理想?と両面に寄り添っていくことで、「事業戦略に必要な最低限の項目を明確にして視認性も向上」「更新サイクルを決めて周知徹底、粘り強くリマインド」など策を取ってオペレーションをすることで3ヶ月でかなりの改善ができました。でもまだ解決はしていません。常に改善を繰り返せるよう現場の声へのアンテナは張り続けています。
ビジネスアーキテクトのポジションは、自分たちだけで会社の売上をつくることはできません。だからこそこのように、直接的に事業成長に関わるフロントメンバーが効率的にワークできる環境をつくること、がビジネスアーキテクトの仕事なのです。
事業の生産性最大化のため、環境づくりを全て担う
ビジネスアーキテクトの役割を基盤づくりや土台づくりではなく「環境づくり」としたのには意図があります。
私たちビジネスアーキテクトメンバーはビジネスにおける様々な課題を捉え、解決策を考えます。
解決策が既にあるオペレーションの整備改善であることもあれば、ゼロからオペレーション構築をすることもあります。はたまた、私たちは課題の特定をするだけで適切なチームにそれを伝えることが最善なこともあります。この判断も仕事の1つです。
オペレーションがあれば、それを動かす人がいます。人が動けば、隣接した人やプロダクトにも影響を与えるかもしれません。関わる人やプロダクトがより滑らかに繋がるように想像することも重要になってきます。
土台だけでなく、その土台の上で活動するすべての人やモノのことを考えて必要なものを作っていくことが事業の生産性を上げることに繋がっていくと思っています。だから、土台づくりではなく「環境づくり」なのです。土も木もそこに住む動物のことも考える建築家。なんだか本当に建築家みたいになってきました。
こういう時、一般的にはいい感じの図を載せたりするんだろうなと思うのですが、私はそれが苦手でして、ふと目の前に良い素材があったのでビジネスアーキテクトの仕事のビフォーアフターイメージを作りました。あくまでイメージです。
事業と誰かのWINがモチベーション
自分でいうのも何ですが、ビジネスアーキテクトのメンバーは思いやりの心を標準装備しているように感じます。課題を捉えるためには日々人の動きを見ていなければ気付くことはできませんし、いくら完璧なオペレーションを作ってもそれを誰がどのように動かすかを想像できなければ生産性最大化どころか生産性を下げてしまいます。
課題には中長期かかるものから短期間で解決するものまで大小様々です。中長期かかるものは、事業全体に大きく関わるものが多いので会社としても大事ですし必ず解決すべきことです。一方、短期で解決するものは特定のメンバーが日頃感じている負荷を和らげるような粒度だったりします。
では、後者は優先度が低いのか?と言われるとそうではありません。ビジネスアーキテクトは先に書いたように、事業部内の色々な場所に関わります。だからこそ小さな現場の課題にも気付ける立場にいることが大切で、それらの課題を俯瞰して見た時に中長期的に解決すべき課題を把握しやすくなってくるのです。
粒度の異なる課題を同時に扱い、事業にインパクトのある解決をできたらそれは勿論嬉しいことですが、ファーマイノベーション事業本部の誰かが効率的にワークするための糸口を見つけられたら、それも同じように嬉しい。そこにモチベーションがあるから、ビジネスアーキテクトはどこにでも現れるのかもしれません。
誰もが満足する完璧なものを構築するまでUbieというスタートアップは待っていてくれません。だからこそ、「何が良くなると今一番事業に影響が大きいんだっけ?」と自問自答しながら、ビジネスアーキテクトは昨日より今日、今日より明日が良くなるように事業の生産性最大化に向けて物事を改善・推進していきます。
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