出会うのはいつだって、あの場所
会社の独身寮に住んでいたころの話。
独身寮は、会社の独身社員の大半が住んでいて、
約八百名の男たちがひしめいていた。
ほとんど餓えた狼たちである。
それはそれは、男気な空間である。
毎日が男祭りなのである。
ポッキーはメンズポッキーだけで十分なのである。
この独身寮は、全室個室になっていて、
同じ会社とはいえ、隣人との交流もほとんどなく、名前すら知らない住人が何人もいる、
現代社会の縮図といった格好である。
しかし、お風呂やトイレといった水回りは共同という、
微妙な共同生活