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教師インタビュー - 2

前回の教師インタビューでは、Group1の言語と文学を教えている教師にお話を聞きました。今回は、前回の予告通り、Group4の化学を教えている教師Cにお話を伺いました。英語でインタビューをしたので、翻訳した文章で少し日本語が変かもしれないので、英語で読みたいという方は、下のpdfから見てもらえればと思います。ちなみに、ここに書いてあるのは原文(英語)からピックアップしているので、情報量は原文の方が多いです。それでは、その内容を見ていきましょう!

English Version

1. IBプログラムの教師になった理由と教える立場としての魅力

教師C: まず、IBが持つ国際的な視野と異文化理解を重視する姿勢に深く共感しています。多様性を尊重し、包括的な教育が大切だと考える私にとって、IBの学びの場は理想的だと感じています。IBは世界的に評価が高く、国際的キャリアを目指す生徒にとって魅力的です。そこで、生徒が複雑な問題を解決するスキルを身につけ、責任ある個人として成長していく姿を支えることに、やりがいを感じています。

私: 自分たちのクラスは他のクラスと比べて多様性が高いと感じますか

教師C: HLとSLの両方があることから、多様性があると感じています。以前のIB校では、SLだけで生徒が3人しかいなかったので、今の環境自体が既に多様性を生み出しているのではないでしょうか。この異なるコースレベルの多様性が、クラスに幅広い視点と経験をもたらしています。例えば、課題量や難易度の差がサポートし合える学習環境を育み、互いに学ぶことができます。

2. 生徒の成長を促すために、どのような指導法を用いているか

教師C: 先ほども説明したように、HLとSLが合同で行う授業では、グループプロジェクトを通じて、生徒がチームワークやコミュニケーション能力を高めるようにしています。また、資料をオンラインで共有し、生徒が各々のペースで学習できるように努めています。他にも、IBのコア科目であるTOKや「科学の本質」を含む現実世界の問題と関連付け、学習をより身近で魅力的なものにしています。

私: HLとSL合同の授業は、学校側が意図的に実施しているものですか

教師C: 意図的に実施されています。この合同での授業を、HLとSLの生徒が互いから学び合う機会と見なしています。IBは、学際的な学習や、全人的な成長の促進を重視しています。HLとSLの生徒を一つのクラスに組み合わせることで、多様で包括的な学習環境を育むというIBの使命と一致しています。

3. 生徒が直面する課題と、それをどのように対処しているか

教師C: IBが要求する高度な思考力に苦戦する生徒も見られます。この問題に対しては、複雑なタスクを細かく分解し、ストレスを軽減させています。また、必要に応じて個別指導も行っています。(質問や相談はいつでも歓迎です)他にも、言語の壁が挙げられます。英語が母国語でない生徒にとって、英語で学ぶのは高度であり、それを特定の課題で英語の練習をして自信を高められるようにしています。

私: 授業中に日本語を使うことや、最初に日本語で概念を理解し、レビューで英語でその意味を把握することに価値があると思いますか

教師C: 本校では、化学を英語で教えていますが、最初に日本語を使うことで、生徒が母国語で概念をより容易に理解できる場合があります。その後、英語でのレビューを通じて学習を強化し、より深い理解の定着に繋がるかもしれません。ただし、この方法は、指導の一貫性に関わる問題や、カリキュラムの要件、そして教師の専門性の違いなどにより、常に良いと断定できることではありません。

4. IBに興味を持つ生徒にどのように学びや知る機会を提供しているか

教師C: IBを希望している生徒に対しては、IBを受講する前に開講される授業時に体験授業やサンプル課題を通じて、IBの内容に触れてもらいます。他にも、教師側がIBに関する学習スキルや時間管理、研究方法に関するワークショップを実施することも計画しています。学習以外の観点においても、実際にIB生や卒業生を招いて、彼らの経験や見解を共有してもらうことでIBについて知る機会を提供しています。

私: サンプル問題を解くことに重点を置いていますが、このような問題を解く際、インプットとアウトプットの割合や時間はどのようにすべきでしょうか

教師C: 復習には種類があり、使い分ける必要があります。まずは、習ったことをすぐに復習し、その後ある程度の間隔をあけたてまた復習を行います。これをすることで、長期的な記憶の定着を図ります。

5. IB関連で目標にしていることはありますか?

教師C: 個人的な目標としては、生徒に成長できるというマインドセットを育ませることです。挑戦を受け入れ、失敗から学ぶように促し、教師である私自身も学び続け、全力で生徒をサポートしていきます。学校の目標としては、生徒にもっと多くの選択肢を提供できるよう、IB科目を拡充することや、他のIB校との提携を進め、交流や共同プロジェクトを実施することを期待しています。

私: 学生にとって目標は最終試験の点数かもしれませんが、それを達成することは重要だと思いますか?また、点数に関連する具体的な目標や考えはありますか?

教師C: 短期的な目標として、最終試験の点数は進捗を確認するために重要です。しかし、それと同時に、学習をしっかりと行い、内容を理解することも非常に重要です。このようなバランスを取ることで、学生は将来の課題に備えることができます。学生が身につけるべきスキルは、人生に役立つスキルです。IBでは、数えきれないほど多くの能力を育成します。これらの能力に焦点を当てることで、将来いかなる困難が待ち受けていたとしても解決できるようになるのではないでしょうか。

どうでしたでしょうか。少し、長くなってしまいましたが、書いててやっぱり理系っぽく論がしっかり組み立てられているなと感じました。文系と理系でそれぞれ一人ずつ教師からインタビューをして思っていることについて聞いてみましたが、実際にはそれぞれの教師が考えていることは異なると思うので、それをこのように可視化できたのはよかったかなと思います。それでは、また次の投稿で!

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