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【広島叡智学園 二次対策】グループワークで気を付けたい!3つの意外な落とし穴

こんにちは!公立中高一貫校対策のiBASEです。
例年、iBASEが対策講座を行う広島叡智学園の第二次選抜。全国的に見ても珍しい受検形式で、2泊3日の宿泊型で行われます。今回の記事では、私たちiBASEが毎年多くの受検生を見ている中で、合格する生徒に見えてきた”ある特徴”について解説したいと思います!

※今年度(2024年)開講するオンライン講座については、以下の記事から詳細をご確認ください。

※2024/12/07:残り5席ほど。講座前日の20:00まで申し込みを受け付け中です。各回完結型の講座のため、単発でのお申し込みが可能です。


はじめに

広島叡智学園の専門対策を初年度から続けてきた私たちiBASEは、様々な記事を通して次のことを繰り返しお伝えしてきました。

  • グループワーク対策には、どんな課題にも万能な”How To”は存在しないこと

  • 「こんな行動をとれば高評価!」といった”To Do”も存在せず、そんな対策に意味はないこと

  • 自分が誰かと過ごすうえで「大切にしたいこと」に自覚的になり、それを思いっきり「大切にして過ごすこと」が何よりの合格への近道であること("To Be"=どうあるか?が大事!)

※より詳細には、次の記事を参考になさってください!

とはいえ…「自分が大切にしたいことを、大切にする」というのはとても抽象的で、大人でも難しいこと。なので、対策の第一歩として逆のアプローチ=「やってはいけないこと」から意識をし始めるのも有効なんです。iBASEが過去出会ってきたたくさんの実際の合格者の実態を分析してみると、3つの「やってはいけないこと(落とし穴)」が見えてきました。今回の記事では、それを1つずつ見ていきましょう!

1.「ひとり勝ちの落とし穴」:自分の意見は、絶対通さなきゃダメ?

グループワークの対策をはじめると、まず多くの受検生が陥りがちな「落とし穴」があります。iBASEではそれを「ひとり勝ちの落とし穴」と呼んでいます。一体どういうことなのか、過去の合格者が授業アンケートで書いてくれたコメントを引用して、この落とし穴について見ていきましょう。

僕は、グループワークを「自分の意見が採用されたら合格できる」と思い込んでいました。でもiBASEの授業を受けて、そして実際に合宿に行ってみて、それは全然違うのだとわかりました。

合格者アンケート(2022)より

もしかするとこの記事をお読みの方の中にも、「自分の意見を通すことが正義!」と思われている受検生・保護者の方がいらっしゃるかもしれません。グループワークをある種の”競争”というモチーフで捉えてしまう受検生に多い考えです。ですが、広島叡智学園の選抜において、グループワークは”競争”ではなく”共創”。「いい意見を出せて、それが採用されたか」はそれほど重要視されていないと、iBASEでは考えています。

その詳細な理由は以下の記事に詳しいのですが(長い記事ですが、よかったら併せてお読みください!)異質な他者とどのように共生するか?を見るこの選抜においては自分の意見を通すことよりもむしろ、「いかに他者の意見や思いを深く理解しようとしているか」「他者との対話の中で、いかに新しい考えを生み出せるか(=自分の考えをアップデートできるか)」に重点が置かれているのではないかと想像できます。

つまり、「何が何でも自分の意見が正しいんだ!」という力強さは本当に素晴らしいことではありつつも、それを狙ってやりにいくのは筋の良い打ち手だとは到底考えにくい。そう意識しておく・知っておくのが大切だと思います。

2.「仲良しの落とし穴」:自分だけ、違う意見を言うのはダメ?

1の落とし穴を乗り越えると、次は逆の現象が起きてきます。それは「仲良しの落とし穴」。グループでうまく合意を取るために「波風を立たせるのはやめよう」という心理が働き始めるのです。ここでも状況をより具体的に理解していただくために、受講生の振り返りを引用します。

講師からの「振り返りの問い」:今日の話し合いの中で「実はモヤモヤしていたこと」はある?それはなぜ?
⇒「今日の授業では、みんな話し合いをしました。自分以外は全員A案がいいと言いましたが、自分はB案だと思いました。でも、それを言えませんでした。なぜなら、時間が迫っていて、自分が反対の意見を言うことでまとまらなくなると思ったからです」

受講生の振り返り(2023)

この「仲良しの落とし穴」では、全員のスムーズな意思決定だけに焦点が当たってしまい、一人ひとりが本当に思っていること・考えていることを表出できない状況が生まれてしまいます。

広島叡智学園が教育を押して実現したい世界とは、そうした事なかれ主義や同調圧力にまみれた世界でしょうか。そうではなく、もし意見が対立したとしても対話によってその溝を乗り越え、共に生きていくための「新しい正解」を導ける世界のはずです。

よって自分の意見を押し殺してしまうのではなく、自信を持ってその場に出すことが大切。もし課題に対する答えがグループでまとまり切らなかったとしても、正しく、深く、誠実に異なる考えを持った他人との対話を進めることが、よい評価にも繋がるはずなのです。

※この「仲良しの落とし穴」を、昨年(2023年度)は第2回目の講座で重点的に扱いました。以下の講座レポートより、詳細をご覧ください!

3.「全部乗せの落とし穴」:みんなの意見は、全部入れなきゃダメ?

1・2の落とし穴を乗り越えると、さらなる3つめの落とし穴がやってきます。iBASEの授業では「全部乗せの落とし穴」と呼んでいます。

与えられた課題に対してグループでさまざまな意見が出た時、多くの場合陥りがちなのは「全部乗せ」してしまうこと。Aさんの意見も、Bさんの意見も、Cさんの意見も全部取り入れて混ぜこぜにしてしまうのです。こうした場合、一見よい案にまとまりそうですが…実はそうでもないことが多いのです。

みんなの意見を全部取り入れたらいいアイディアになるかと言えば、そうではないことが今日の授業を通して分かった。

受講生の振り返り(2021)

よりよいアイディアを導き出すためには、シャープなコンセプト(幹)が必要です。みんなの意見を尊重するあまりその全部を取り入れてしまうと「結局何がしたかったんだけ?」という案になってしまいがち。対立を恐れすぎず「何が一番良いのだっけ?」をとことん突き詰め、時には誰かの意見を却下してでも1つのアイディアに絞ることが大事となります。

実は3つ目の落とし穴を回避するのが一番難しく、一定の論理的な思考力を持っていることが必要になります。この点については、実際のiBASE講座内で詳しく解説し、練習の機会を設ける予定です!(お楽しみに!)

おわりに

今回の記事では、多くの受検生が陥りがちな3つの「落とし穴」について解説しました。では、この「落とし穴」を回避するための一番の方法って、何だと思いますか?正解は「実際に落とし穴にはまってみること」です。この3つの状況を肌で感じ、その痛みや心のざわつきを実感してみることを通して、選抜本番ではうまく回避できる術を身につけていきます。

iBASEが開講する全3回の講座では、この記事で解説した「落とし穴」が巧妙に仕掛けられた課題をご用意。受講生には実際にこの「落とし穴」にはまってみて頂くこと、そしてそのことを振り返って学びを抽出することを通して、実践的な知と学びを持ち帰ってもらう予定です。ぜひ本講座を通して、万全の準備で本番を迎えましょう!

※具体的な講座情報は、以下のリンクよりご覧ください!

※2024/12/07:残り5席ほど。講座前日の20:00まで申し込みを受け付け中です。各回完結型の講座のため、単発でのお申し込みが可能です。

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