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【解説】広島叡智学園中学校の作文って、どんな問題?①(2019年_適性検査B)
※2021/08/15:記事内容の更新
※2023/07/16:下記追記
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こんにちは!公立中高一貫対策のiBASEです。
今回は、全国的にも注目度の高い「広島叡智学園中学校」の適性検査B(文系分野・作文)の問題について解説・分析を行います。広島叡智学園が掲げる新進気鋭の教育内容が反映された、特徴的で奥深い出題内容となっています。
開校初年度となる2019年に実施された出題内容についてカンタンに見ていきながら、今後の対策について考えていきましょう!
他の年度の記事はこちら
適性検査の概要
広島叡智学園の適性検査は、2段階の選抜が実施されます。第一次選抜の「適性検査A」においては理系分野、「適性検査B」においては文系分野の資質・能力が試される問題が出題されます。
<第1次選抜>
・適性検査A:45分/100点
・適性検査B:45分/100点
・面接(集団面接)
・志望理由書及び自己紹介書
・調査書
<第2次選抜>
・グループワーク(※クリックで対策記事に遷移します)
・面接
・グループワーク等の振り返り
※第1・2次ともに英語力の検査はなし
※第2次選抜に予定されていた「2泊3日の共同生活」は、コロナ流行の影響で2021年度入試は実施なし。(2020年9月1日現在)
今回取り上げる「適性検査B」は、大問2題の構成となっています。それぞれの出題内容について、見ていきましょう!
検査B_大問1の出題
①「ある文章を読んで筆者の主張をまとめる」と共に、②「それに対する自分の考えを述べる」という、公立中高一貫校の適性検査としてはおなじみのパターンです。2019年度(開校初年度)では、以下のような出題がなされました。
次の文章は、野中健一さんが書いた「虫食む人々の暮らし」の一部です。これを読んで、あとの問いに答えなさい。(※文章は著作権の都合上、省略)
(問い)
あなたは、この文章を通して、筆者が主張したいことは何だと考えますか。また、筆者の主張に対して、あなたはどのような考えをもちましたか。次の条件にしたがって書きなさい。
(条件)
・この文章を通して、筆者が主張したいことを書くこと。
・筆者の主張に対する自分の考えについて、これまでの経験や学習内容などから具体例をあげて書くこと。
・300字以上400字以内にまとめて書くこと。
シンプルな出題ですが、扱うテーマや文章のレベルはハイレベルで、一筋縄では太刀打ちできない出題となっています。虫に対する食文化の違いを通して、多様な価値観を受け入れる多様性について述べられた課題文でした。
検査B_大問2の出題
複数の資料から、①「資料の分析・課題の発見」を行い、②「その解決策を考え提示する」という問題です。広島叡智学園が入学後に重視している探究的な学びのプロセスを再現している出題であると言えるでしょう。出題においては始めに、以下のような設定が提示されます。
千夏さんのクラスでは、総合的な学習の時間で、「よりよい町づくり」というテーマで班ごとに自分たちの住んでいるA町の課題を見つけて解決する学習をしています。そして、その学習を通して考えたA町の課題とその解決策を町長さんに提案しようとしています。
その後さまざまな条件の設定がなされた後、最終的には以下の問いに取り組むことになります。
あなたが千夏さんの班の一人なら、A町にどのような課題があると考え、どのような解決策を提案しますか。資料1~3から2つ以上の資料を用いて、あなたの考えるA町の課題と、「A町のよいと思うところ」をふまえた解決策を、文章にまとめて書きなさい。
【資料1】A町の人口の変化
【資料2】A町の年代別の人口の割合の変化
【資料3】A町に住むさまざまな年代の人に対する聞き取り調査の結果
細かい条件の設定を見逃さずにきちんとクリアしていきながら、自分自身の考える解決策を導く必要があります。小学校の社会科で学習する基礎知識も生きる出題となっているため、日ごろの授業の復習も対策としては必要です。
詳しい分析と対策方法
今回の記事では、広島叡智学園の開校初年度に出題された「適性検査B」の問題内容を概観しました。引き続きそれぞれの大問についての分析と解説、また対策方法については次の投稿をご覧ください。