茨城言友会21年3月度オンライン例会(ダイジェスト版)

茨城言友会オンライン例会まとめ(21年3月)

概要

開催日:21年3月21日(日)13:00〜16:00
オンライン上での開催
参加者:6名(初参加1名)

近況報告

・子供が小学校を卒業した。中学校の制服を着た姿は眩しく見える。
3DCADのチュートリアルの半分を済ませただけだが、会社指示で「実戦」に参加することに。
とはいえ、何時間でもできちゃう感じは自分に「合っている」
・腰の手術をして退院した。生死に関わることではないが、また手術をする可能性も?
とはいえ、リハビリをして退院した後に実際に歩けるようになっている。
昨年末に孫が生まれたが、成長を日々感じる。
・つくばに帰省している。 吃音状況に関しては以前サバイバルゲームをやった際に吃音状況は少々改善された時期はあるので、無意識のうちの「身体性」で解決する部分があるのでは?と思う節がある。
・関東ブロックオンライン例会に参加した。 北海道言友会の南氏講演会、裁判では「看護師自殺における吃音の影響」が論点となり労災認定が降りた。とはいえ、マスコミが実態を掴んで報道させるのが難しい。
吃音は「個性」ではなく、コミュニケーションに実害がある以上は「障害」である。
(障害者差別解消法以前の問題であることを留意した上で議論するべき話題?)
・2ヶ月ほど入院し、2月に退院。
かつて医療系大学で講義を担当していた生徒からリハビリ方法を「教わる」ことがあった。
バランスを再び体に時間をかけて覚えさせることが大切だが疲れが目立つ、4月から地元ベンチャーでロボット補助器を試す予定。
・大学2年、今度は3年になる。
幼稚園時代から吃音、大学生のあたりからSTと繋がるようになった。
それまでは県内中部の病院に行くことはあったが、Covidショック以降は行けなかった中で言友会を知った。

運営に関する話し合い

昨年9月よりオンラインでも参加費徴収(初回無料)
とはいえ、Zoom費用徴収に関しては規約改定の可能性もある
年間26,400円の費用は大きいが、代替手段(Discord)は新規参加者にはハードルが高いのでは?

3月の話題提供

「会話と対話、言葉の役割」~経験を通して吃音の問題をどう捉えるべきか?~

入院中、久しぶりにラジオを聞くと、出演者の話し方がテレビに比べるとゆっくりで間の取り方も長く聞きやすかった。「伝わってくる」と感じた。
言葉を中心に成り立っている人間社会で、言葉を思うように使えない吃音者は大きなハンディを背負っている、伝えることの難しさに悩みながら、日々過ごしている。
自分の考えや気持ちを伝えきれないこと、吃音症状について奇異な目で見られたりいろいろなことを言われること、これらのことは人格形成に影響を及ぼします。
私たちは吃音のために辛い思いをし、それぞれ複雑な思いを抱えて生きてきました。
多くの人が感じる、言葉を通したコミュニケーションの楽しさを感じることができずに過ごしてきたと思います。
人は会話や対話を通していろいろなことを学び成長してゆきます。
安定した社会生活を送るうえで、会話や対話から得られる相互理解、他者からの承認、安心感、仲間との一体感、自己肯定感といった要因は欠かすことができません。そして自分自身の経験から、それらの要因が、吃音症状の改善にもプラスになると感じています。
かなりひどい難発で吃音矯正所へ通い、言葉の出し方を教わり、自分にも言葉を出す力があることが確認できました。生活面でそれらの発語方法を実践することはできなかったが、矯正所の仲間と話ができたことから、これまで話すことを避けていたが、話すことは楽しいことと感じられるようになりました。
そしていろいろな人と出会い、話をすることによって、いろいろな知識情報を得ることができ今まで何とか生活してきた。
一度はあきらめた恋愛も楽しむことができた。
「言い換えをする」と吃音症状治らない、と言われます。しかし、生活していく中では「言い換え」は悪くないと思います。少なくとも吃音症状のために対話や会話の輪の中からドロップアウトするよりは、会話や対話に継続して参加して得られるもののほうが大きいと思います。
いろいろな視点から吃音を研究している人は多いが、吃音者が生きていくことをテーマにしている研究者はいるのでしょうか?
私たち当事者は自分の生活を振り返り、文字として記録してゆくことができます。そしてそれは研究資料となります。それは吃音について客観的視点を持つことにつながり当事者研究になるのだと思います。

より良いコミュニケーションを得るために

誰でも会話や対話を続けるためには相手に聞き取りやすく、わかりやすく伝える必要があります。それは流暢に話すということだけではないと思います。吃音症状があっても私たちの姿勢が相手の気持ちに大きく作用すると思います。ゆっくり待って聞いてくれたり、緊張をほぐすような言葉をかけてくれるなどあたたかい目で配慮してくれることもあります。
ただ相手に甘えるだけでなく、私たちも症状の改善や自分自身を磨き豊かな表現力を身に着けることが大事であると思います。

話題提供での質疑応答等の反応

吃音者に求められる姿勢は「局アナのように流暢に話しすこと」ではなく「対話や会話を通して他者とコミュニケーションを続けていくこと」こそ求められるのでは?
各地の例会で見る姿勢は「話し方を改善する」方面に向いているが、常にどうすればうまく言えるか?を考える姿勢は重要。コミュニケーションに実害がある以上は常に方策を考える姿勢は重要。
どこまで吃音症状について許容してもらえるか?
吃音があっても大丈夫、自分の得意なことを生かして人間的な成長から改善される部分もある。

次回例会のお知らせ

次回例会は21年4月18日(日)13時~ 開催予定
オンラインでの開催(Zoom利用)です。
(参加希望者は茨城言友会サイト内「お問合せ」フォームより連絡をお願いしまう)


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