3.10 陸前大塚駅

小さな、改札もない無人駅。
海のない地で生まれ育ったからか、
海の真横に、堤防を挟んですぐ海があることに怖さを感じた。

でもやっぱり何か考えたさせてくれるような場所だった。

当たり前だけど、津波が来たから、
建物も道路も庭の芝生も新しく綺麗だ。
この新しさ、綺麗さは普通とはまた違う感覚。

小高い丘に囲まれた住宅街。
震災後同時に建築を始めただろう、地形に沿いながらも、碁盤の目のような構図。

小さな病院があって、
患者さんかな?男性の方が展望台を教えてくれた。
観光地とかではなくて、、地元の建築会社が作ったようなちいさな展望台だけど、眺めは最高。

現地の人の生活は元に戻っているかもしれないけど、地形や建物はそれらの過去を物語っている。

これが意識的であろうと、無意識であろうと、未来に残していかなければ行けないものなんだろうな。



少し歩くと、
とっても綺麗で大きな建物が見えた。


東松島市立宮野森小学校。
時刻はは午後3時前。小学生低学年と思われる子供たちが下校している。

彼らは8歳?9歳?とかであれば、あの震災のことは知らない。

彼らはどんな気持ちで明日の3.11を迎えるのだろうか。もしかしたら、彼らの兄弟や家族は被害を受けているかもしれない、震災という事実のみを知らされた子供たち。

事実しか知らなくても、この地に生まれた彼らが震災の事実を後世に伝えていかなければならない。
少し重すぎる責任な気もする。


野蒜駅から、松島へ向かう電車の中で下校途中の小学生の男の子が乗ってきた。

乗るのは1駅の間だけだけど、
席に膝を乗っけて窓に突っ伏して外を眺めていた。

彼の目にはこの街がどのように映っているのだろうか。とても気になってしまった。

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