私は岐阜県岐阜市でサニーサイドインターナショナルスクールという幼稚園+小学校+中学校を経営しています。 厳密には、幼稚園に関しては日本の法律における一条校と言われる「学校法人立」のプロパーな認可幼稚園ですが、小中学部についての法的な位置付けは無認可、つまり「フリースクール」と呼ばれるカテゴリーになります。 大人しく、幼稚園の園長先生をやっていればいいものを、ある時ひとりよがりな使命感に目覚めてしまい、「日本の学校教育を変えるのだ!」と息巻いて、とんでもない大風呂敷を広げてし
IB教育とはつまるところ何なのか、 何となくインターナショナルスクールで良く聞くし、エリート教育のイメージがあるけれど、実際は良くわからないという人は少なくないだろう。 私は、今年IB機構からIBO Government Partnership Advisorという役職を拝命し、自分の学校の仕事の傍ら、アジア太平洋地区においてのIB教育の普及活動をしている。 日本語で言えば、「政府パートナーシップアドバイザー」という役職になるが、この政府というのは、必ずしも日本政府とかい
空港が好きだ。 岐阜から上京して、しばらく大学生をしていた頃は、よく理由もなく成田空港に行っていた。 別に飛行機に乗る予定があったわけではなく、ただ単に行って、展望デッキで滑走路を眺め、気に入っていた中国料理のレストランで「あんかけ焼きそば」を食べて帰ってくるだけだ。 楽しそうに搭乗ゲートに入っていく人たちや、飛び立つ飛行機を眺めながら、自分も早くどこかの国に行きたいと思っていた。 飛行機に乗る予定もないのに、なぜかパスポートもポケットに毎回しのばせていた。私の妄想癖は
大谷翔平のワールドシリーズ制覇に日本中が沸いた。 私は野茂英雄時代からドジャース推しであったから、それがまた新たな日本選手の活躍によって達成されたとなれば実に嬉しい。 まさに絵に描いたような活躍で、彼は、やはり特別な星のもとに生まれた人なんだろう。 余談だが、私の友人のひとりが元警官で、今はドジャースのセキュリティ担当をしている。大谷が歩いている横で、ボディーガードとしているので良くテレビにも映っている。 彼曰く、大谷は正真正銘の人格者だそうだ。 人気選手の中には態度が悪
おおわらわの選挙が終わった。 国民が投票行為を通して、自らの思いをうったえることが出来る重要イベントであることは間違いないが、裏金議員や、おごっている自民党にお灸を据えようということのみであれば、それは必ずしも建設的な議論ではないだろう。 確かに選挙は「戦い」でもある。権力を奪い合う闘争というのは、アメリカの大統領選挙をみているとつくづく感じる。 目的はいかに相手を蹴落とすかであり、国の未来の方向性を議論することとは程遠い。 もはやそれぞれのうっぷんを晴らすかのようだ。
私もかつては、海外の学校がどうであるかとか、世界的にどういう潮流になっているかなど、関心を持ったことすらなかった。 しかし、私は教育者であると同時に学校という組織の経営者でもあるわけで、この日本で急速に進む少子化現象をみて、ぼーっとしているわけにもいかない。 今、選挙の真っ最中で、候補者たちはそれぞれにマニフェストを訴えているが、彼らがいうことの中で、おそらく、私が一番信用できないと思うのは、「少子化を止めなくてはなりません!」というやつだ。 彼らが別に嘘つきなわけでも
<前回からの続き> 私の目線で言うと、日本のインターナショナルスクールはいくつかの種類に分かれている。 ひとつは、もともと日本に住む外国人が国に帰ってからも困らないよう、英語を公用語と位置付けて、世界各国に日本人学校があるような感じで、教育を行ってきた歴史のあるインター。 アメリカンインターナショナルスクール、横浜インターナショナルスクールなど、歴史の長い学校は数校あるが、日本人生徒の割合は多くない。 また、ダイバーシティーを重視するそれらの学校は、あえて国籍の割合を決
このような場で政治の話題をあえてしたいわけではないが、つまるところ、自分の保身しか考えていないような政治家たちのかけひきを見ていると、少なからず悲しい気持ちになる。 能登の人たちが不憫でならない。 国のサイズが違うので比較するのはフェアでないかも知れないが、私が良く知るニュージーランドは、以前、クライストチャーチで銃の乱射事件が起きた直後、ひと月以内に「銃規制法案」を成立させた。 ひとたび、国民が危機的な状況に置かれた時、何をすべきかを超党派の重要事項とし、まずは迅速に
新しい日本のリーダーが決まったらしい。 ここに至るいろいろな経緯を見ていても、どうも釈然としない。 モヤモヤとした感じがするのは自分だけだろうか・・・ 社会人の模範ともなるべき国会議員が、真面目に納税をしている国民を欺き、しれっとルールを破る。 一体誰がそれを導いたのかという追及も嘘つきばかりで結局は闇の中のまま。 本来であれば、そういう輩にはご退場いただいて他を選びたいのだが、選択肢があるようでない。 日本人はかくにも我慢強く、寛大な国民なのか。 未来を生きていかねば
この歳になって、人はそれぞれ「ハマりどころ」が違うのだと知るようになった。 その人が「ハマっているもの」を知って、その人が「よりによって何故それに興味があるのか」は、そうでない人には理解できない。 日本語でユニークという言葉は「おもしろい、おもしろい人」と理解されることが多いが、英語のUniqueという単語のUnはイタリア語でUNOが数字の「1」であるように、「唯一」という使われ方をすることが多い。 他にはなかなかない、独特、という意味がユニークという意味であり、それが
私がこのNoteをなぜ書くのかと言えば、それは単に学校教育、家庭教育に関わる私の考えを述べるというよりも、私が作りたいと思っている学校、このサニーサイドインターナショナルスクールについて、それが どれほど素晴らしいコミュニティーであるか どれほど希望に満ち溢れた子ども達が暮らしているか どれほど献身的な教員が働いているか どれほど心優しい多くの人たちが支えてくれているのか そして、この場所が私の人生においてどれほど大切なものであるか を、恐らくまだ出会ったこともない
まるで真夏に後戻りしたようだ・・・いつまで続くのか、この暑さ・・・こんなことでは幼稚園の子ども達を外で遊ばせることもはばかられる・・・プール遊びを延長しようか・・・ さて、先週の記事、「小学校留学のススメ」は、なかなか反響があった。 特に、韓国の親の間で、「短期決戦」で英語の基礎を身につけさせるというスタイルが流行っているということについて、興味を持たれた保護者の方がかなりいたようだ。 一方で、「英語が出来ることは、どれくらい重要になってくるんでしょうか?」という質問をい
意味不明な台風に日本中が振り回された妙な一週間だ。 新幹線が3日間も止まるなんて・・・聞いたことがない。 そんな中ではあるが、今日は楽しい話をしよう。 先週、ニュージーランド、タウランガ市から小学校の校長先生が3名、来訪した。3人とも私にとっては、仕事上の知り合いというより友人のような付き合いだ。 ご存知の通り、私はニュージーランドにも幼稚園を作ったりしていて、またIBの関係も含め、学校経営者の友人がたくさんいる。ニュージーランドだけでも友人と呼べるレベルの校長だけで8
学校のトップ役職にあって、もっとも悩ましいことのひとつは、さまざまな決断をひとりで行わなくてはいけない場合があることだ。 我々校長、園長は、決断したことに対して、その後何が起きても責任を取らなくてはいけない。 例えばコロナの時も、確か夏祭りを決行したことがあったが、それをやって感染が広がったとなったら責任問題であるし、逆に何も起こらなければ「やる決断をしていただいてありがとうございます」と感謝されることになる。 命を運に預けるとかいう軽々しい気持ちではないけれど、あの時も
うちの学校の夏休みもそろそろ終わり、しばらく閑散としていた施設にも、木曜日からは生徒達の明るい声が戻ってくる。 みんなどんな夏休みを過ごしたのだろうか。身体もひと回り大きくなったに違いない。どんな経験をしたのか、話を聞くのがとても楽しみだ。 それにしても、今年の暑さは実に容赦ない感じだ。 そもそも、7月の平均気温が例年に比べて2度高かったらしいが、2度というのはなかなかにすごい。 世間はもうこの暑さに慣れてきているような印象も受けるが、こんな状態が続けば、学校生活も普通に
オリンピックをみていると、IB機構との類似性を感じる。 どちらも世界に広がる国際機関であるし、目指すビジョンも大きくは世界平和だ。 IB機構をざっくりと説明するのには、「国際オリンピック委員会がスポーツの世界最大NPOだとすれば、IB機構はその教育版」というとわかりやすいかと思う。 どちらもスイスが本拠地ではあるが、オリンピック委員会はローザンヌにあって、IBはジュネーブにある。 どちらも国際的な機構として、重要な役目を果たしている一方で、似たような課題もある。 オリ