見出し画像

2025.1.16 函館ひとり旅 第四夜


何もしないはずの1日

旅先で何もしない日を作ると人間はどうなるんだろう。
そんな実験的な日にする予定だった日。
とりあえず朝はゆっくり目にホテルの部屋から出る。
出ないと清掃の人が間違えて入ってくるんじゃないかという焦燥感。
実際にはきっとカードキーの兼ね合いとかで部屋にいるかどうか分かるんだろうし、本当に引きこもろうと思ったらお掃除結構ですの札を提げればいいんだろうけどね。そこはアレですよ、旅慣れていない人間はそういうところで焦っちゃうんですよね。
さて、という訳で廊下が清掃の方々の物音で騒がしくなってきた頃合いで部屋から脱出します。
何もしない日という訳で、この日は約束していた人へお土産を買おう、暇だから。
と、先日もお伺いした自由市場へ向かいます。
お土産買う相手は、親と姉親子、そして最後の最後まで引っかかってくれていた友人。ただこの旅の最中に今の人間関係とはしばらくの間会わないでおこうと。しばらくの間完全に誰とも接触したくないという気持ちが強くなってしまったので、きっとしばらく会わない。もしかしたら永遠に会わない。
令和に残ったバブルの最後の生き残りみたいなマインドの女性で見てて面白かったんだけどね。流れでしょうね。その人に対しては何の負の感情もないんだけど、全体的な流れですよね。
この辺の感情の流れもそのうち文章化して整理したいな。人間って面白いんですよね。
あ、因みにバブリーさんをバブルの申し子みたいに言うのは本当に良い意味でなんですよ。蔑んで言っている訳ではなく、本当にそんなバブル期マインドで生き抜いているのってすごいなって、本気で思っている。尊敬してる。多分もう会わないけど。

朝からセブンイレブンさんの本気を見たんです。

市場で思考停止

さて、毎晩通っている居酒屋さんでおすすめのお店も聞いて、そのお店でお土産の発送手配をする事にする。
しかし、こうやって市場でお土産を買ってそれを発送したりとか、あまりしてこなかった人間な上にコミュ障何ですよ。お仕事スイッチ入れたらすごく饒舌で社交性おばけみたいになるんですけどね。スイッチ入れなかったらもう抜け殻ですよ。
ただ歩いて「あー」とか「うー」とかしか言わないただの容れ物ですよ。
そんな人間が、「どれがおすすめでっか?」とか「いついつ着でいけまっか?」とか「これとこれでナンボになりますのん?」なんて会話できるはずもありません。「あー」とか「うー」とか言っている間に発送手配の段になっていた。
先述のバブリーさんに至っては日付と時間帯指定までしてきている。
10年くらい前にしていた仕事では、毎日何枚も送り状書くような毎日を10数年過ごしていたので送り状書くなんてお手の物のはずなんですけどね。
なんだか久しぶり過ぎて、送り状の書き方までよく分からなくなってなっていた上に、市場の人の手前早く書かなきゃって焦ってしまって憔悴しきってしまう。
送り状を書きながら、お土産あれで足りてるのかなとか心配になってくる。そう言う人間なんですよ。何かしてあげる時には全力で。そうしないと気が済まないって人間なのです。だから人間関係の構築がうまくできないんですよね。
バランスが大切なんですよ。ステレオタイプな人間が大嫌いな自分は、ここだけはすごくステレオタイプ。0か100かです。
近しい関係性になったら全力でその人の為になる行動をとる。それができないなら無関心で良い。無関心というか他人。知らない人の方が良い。
だからこの度、すべての知人との接触を断ちました。
100にできないなら0で良い。
相変わらずすぐに暗い方向にいく。だってこの日のエピソードってあまりないんだもん。何もしない日だから。
何だったかな?そうだ、それで思考停止しながらもなんとか送り状を書き上げる。
これで足りるかなと不安になりながらも、お支払いは結構な金額になっていたからこれ以上は出せませんよと自分に言い聞かせる。
後日、実家からは美味しそうに蟹を食べる写真が送られてきたから良かったのかな。
そして、いろいろ考えながらとりあえず市場での支払いが現金のみという誤算があったので、セブンイレブンでお金をおろす事にする。
上にある画像の通りなんですけどね。セブンイレブンに入店した途端視界を占領する紅茶たち。
「こ!う!ちゃ!」「こ!う!ちゃ!「こ!う!ちゃ!」
紅茶の大合唱ですよ。北海道のセブンイレブンはどこもこんなに積極的なのかと。
自分が色々クヨクヨしていた事も忘れて怯える。
POPがこんなにすごいのに、お店の方の接客はすごく雑だったのもびっくりする。
すごいカルチャーショックを受ける。良い意味で。
ちょっと元気になった。雑な接客も含めて。
そしてなんとか函館さんぽを続ける事にする。
因みにこちらで知り合った人に聞いたら、こんなのあんま見ないと驚いていたので、この店舗だけだったのかもしれない。因みに紅茶は買いませんでした。

ラブソファもくたびれていましたよ
ビジュアル100点のカツ丼

観光地はどれだけフラフラしても不審者に見えないと知る

フラフラしながら何しようか考える。
とりあえず海を見に行こうと歩き出す。途中で初日大行列だったラッキーピエロの前を通りかかる。
因みに2日目の投稿に「ラッピ」と表記したんですよ略称を。
函館ネイティブ的には「ラキピ」らしいと先日知りました。
恥ずかしい。気安く俺ラッピ呼びできちゃいますよってドヤ顔でラッピラッピ言っていたら正しくはラキピだったなんて。
彼女だと思って接していたが、実は相手にはなんとも思われていなかった位恥ずかしい。非モテおじさんの自分にならありそうですが、逆にそこまでポジティブじゃないからないでしょうね。だからこそ孤独パーカー筋トレおじさんなんですけどね。あと何かありますかね、中年男性を揶揄する言葉って。
さて、そのラッキーピエロがあったんですよ。(ここからは絶対ラッキーピエロ表記、何があっても略さない)
ちらっと見たら入り口に人影もなく、お昼少し前だから今なら入れるかな?と入店。余裕で座れそうだったので、憧れのあの商品とご対面していこうとレジに並びます。そうです!ラッキーピエロのカツ丼!です!(大声)
少し注文まで待ち時間があったので、メニューを熟読する。あぁ焼きそばも美味しそうだけど、今日は少し胃袋くんを休ませてあげたいとか考えていた。ドリンクどうしようかなコーヒーかな?カツ丼にコーヒーはなぁとか考えていたら、烏龍茶も名物だったと知る。なるほどと、レジのお姉さんにカツ丼と烏龍茶をオーダー。
正直カツ丼は悶絶する程美味しかったんですけど、烏龍茶に感動してしまった。烏龍茶がすごい美味しいんですよ。なんでだろ?めっちゃ美味しかった。語彙力の低下がすごいな。ラッキーピエロでおすすめなのは烏龍茶です。

悶絶しながら食べていたら、レジの行列がえげつない事になってきました。お昼時だからですね。いや、良いタイミングで入った。タイミングの悪い自分にしては珍しい。パクパクと美味しくカツ丼をいただいて、席を空ける為に退店します。
この時に思い出したんですよね。知人がラッキーピエロ行くなら、ラッキーピエロの前かけを買ってきて欲しいと言っていた。
因みに多分もう会わないだろう相手ですが、口約束でも契約なので一応売り場を見てみますが、売ってないのです。
よし、ここからは前掛けを探す旅をしようと歩き出します。
ちょうど良く、函館駅前店を皮切りにしばらく数件のラッキーピエロが密集するエリアなのです。その辺りは。
十字街から赤レンガ倉庫まで巡回していきます。
店舗毎に雰囲気が微妙に変わるので、それが見れて面白かった。
店舗によってはグッズ購入だけで良いですよって空気のお店と、そうでないお店があって少し戸惑いましたが。
結果、前掛けはなかったから代わりにキャップを購入。
多分もう会わないと思うからどうやって渡そうか考える。
そのまま今も自宅に置いてある。正直ちょっと邪魔。
このラッキーピエロ行脚のおかげで、太っている自分でも着れるサイズのラッキーピエロパーカーを発見して、しばし小躍りする。そのパーカーは現在レギュラー入りして大活躍しています。中2日での登板は当たり前。大車輪の活躍。大型ルーキー入団に嬉しい誤算です。

こんな可愛いオブジェもあったの
この一角が自宅の近くに欲しい
3件目で良心の呵責の耐えきれず注文。お腹いっぱいなのに。

脳内授賞式

ラッキーピエロ行脚も済ませ、しばらく赤レンガ倉庫周辺を彷徨う。
フラフラと。魅力的なお土産が多いけど冷凍だったりして遠慮する。
まあまた来たらいいだろと自分に言い聞かせながら、ただ
彷徨う。

可愛い鳥居があった。

お土産物屋さんを彷徨いながら、そうか自分の荷物とかお土産も最終日に送れば
いいんだと、当たり前の事を思いつく。
今になってみれば当たり前の事なんだけど、これを思いついた時には、何らかの賞を受賞できるような大発見をしたと、脳内はお祭り騒ぎ。
旅慣れていない上に、旅先のテンションでIQは多分3くらいだったと思う。
サボテンくらいのIQしかなかったんじゃないか、この時の自分。
さあどうしましょうかホテルに帰りましょうかと思って歩いていると、昨夜聞いた入浴施設の話を思い出す。
綺麗なスーパー銭湯ではなく、地元の方が行くような共同浴場。
そこへ向かおうと、市電の駅まで歩き始める。

この日の坂道は観光客がすごかった

ついに、その瞬間は訪れます…

さて、その入浴施設は谷地頭駅から行けるとのこと。
谷地頭温泉って名前だから、そりゃそうだよね。
この旅で市電が本当に気に入ってしまった。知らない街を市電で移動する楽しさも知れた。良い旅です。
因みにこの文章を書きながら、色々調べなおしたら、この谷地頭に自分が大好きな映画「オーバーフェンス」の舞台にもなった函館公園があった事を今知る。
これでまた函館に行く理由ができてしまった。
元々聖地巡礼とか興味ない人間ですが、あそこの先にここがあったんだと思うと、何だか惜しい事をしたなという気持ちになってしまう。
次は車で行動できる季節に絶対行こう。お金と時間に余裕があればフェリーで行きたい。自分の車で北海道を走りたい。

雰囲気が本当に良い谷地頭温泉

さて、また雪が降ってきたので雪だるまになりそうなのを回避するために大股でずんずん進む。
割とすぐに到着し、コミュニティセンターのようなその雰囲気に、一気に恋に堕ちてしまう。こういう雰囲気大好き。
内部もTHE共同浴場って感じで、脳内でムハッームハッーしながらいそいそとお湯に浸かる。サウナも少し体験して、水風呂に浸かる。
少し冷たいなと思いながら浸かっていると、違う!これは冷たいじゃない!痛いだ!と足先が冷たすぎて痛くなってくる。初めての経験です。
水風呂で冷たすぎて痛くなる。また一つ大人の階段を上りました。
ゆっくり温まって、休憩所でパックの牛乳を飲みながら、ゆっくり外を眺める。

その模様がこちら。地元感がたまらんのですよ。

身体も温まったということで、少しこの辺りをさんぽして帰ろうと思い、
またフラフラと歩き始める。
岬的な場所があるようなので、そこを目指して歩き始める。
これどっち曲がろうかなとか、その他にも色々な事を考えながらフラフラと方向転換したその時である。
ツルっとしてドタンッと転んでしまいました。
柔道をしていた経験もあるという、バイリンガルな自分は自然と受け身を取ったのですが、ここは畳の上ではないのでうまく受け身が取れず、手首を少し捻ってしまう。
ここまでも幾度となくツルっと滑ってはきたが、転ぶことはなかったので動揺する。怪我もなく、手首の痛みもそこまでではなかったので安心するが、転んでしまったという事実に、しょんぼりしながらこのままホテル帰ろうかなと思う。
しかし、まさかのここで負けず嫌いが発動する。
ここでホテルに帰ったら負けだと。気を取り直してずんずん歩き始める。
しかし、お目当ての岬までの道が車両通行止めの標識。
視線の先には、緩やかな上り坂が延々と続く。
先程の転倒の影響で岬まで行くのは諦める。もしかしたらこの岬までの道を行っていたら、もっと危険な目に遭っていたのかも知れないと思うと、あそこで転倒した事に意味も出てくると自分に言い聞かせる。
海だけ見に行こうと脇道を歩く。絶対誰も入ってこないだろうと思えるような、漁師小屋のようなものが建つ場所に出る。ここからは入れそうもないからここまでかなという場所で、しばらく海を見つめたまま休憩する。

何もない場所でゆっくり冬の海を楽しむ。

翌日の予定とか突然決まるもの

冬の海をゆっくり堪能して、雪だるまになりたくないのでホテルへ戻ろうと歩き始める。
途中目に入った神社に寄り道する。
また転倒したくないので、慎重に歩く

こんな道をひたすら歩いていた。

今調べたらここでした。
歩きながら、春なら桜が綺麗だろうなという参道を、転ばないように慎重に歩く。
大変お邪魔しました。転んでしまいすいませんとご挨拶させて頂く。
もうこの時点で夕方くらいだったと思う。
駅までは転ぶ事なく移動できて、無事にホテルへと辿り着く。
この日も大浴場で疲れを癒す。
よく考えたらさっきお風呂入ったよなと思いながら。
しずかちゃんくらいお風呂入ってるなと思いながら。

この日も同じお店で晩御飯

いつも通りの流れで、いつも通りのお店で夕食をいただく。
忙しく動き回るお店の方の合間を縫って色々お話させていただく。
そろそろやる事なくなってきましたという話から、あれよこれよという間に翌日は青森へ向かう事になる。
他のお客様から、今なら大間のマグロ食べに行ったらいいよと言われ、色々調べて大間行きのフェリーのチケットを予約する。
普段グズでノロマなカメのくせに、こうと決まったら行動が早いんですよね。
しかし、予約をとってからお店の方から大間に行くと行動時間がぜんぜん取れない事を伺う。色々レクチャーを受けて、青森行きのフェリーへと予約を切り替える。
この時点で結構お酒を飲んでいたので、よくこの操作ができたなと思う。
そして、翌日のフェリーが7時前にはホテルを出ないといけないようなので、早めに切り上げてホテルへ戻る。
というわけで、翌日は青森編です。


いいなと思ったら応援しよう!

たかさん
もう一度よく考え直してください。あなた様の大切な時間やスキルを用いて手に入れた大切な資産をこのような所に果たして良いものなのかどうなのか。 それでも!と仰っていただけるのであれば、ありがとうございます! 大切な活動費として使わさせていただきます!