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アラフィフの私が35年ぶりにピアノを再開した理由ー人生2回で終わった息子との連弾

アラフィフの私は6月末に35年ぶりに再開したピアノの3回目の発表会に挑もうとしています。noteの講座に出たことをきっかけに、ピアノと自分について整理しておきたいと思い、「アラフィフの私が35年ぶりにピアノを再開した理由」について探究しています。最初のきっかけは、子どもにピアノを習わせたことです。子どもにピアノを習わせた結果、自分のピアノへのあがらえない想いに気づきました。詳細はこちらに記載しているので、もしよろしければお読みいただけると嬉しいです。


ピアノとのかかわりの思い出

前回までの話で、ピアノへのあがらえない想いに気づいたというところで、ピアノと関わりについて思い返してみました。3歳位の頃でしたか、近所でよく遊んでもらっていたお姉さんのピアノの発表会にお招きいただきました。そこでビビビと雷に打たれたような気持ちになり、ピアノに一瞬で魅了されました。

両親にミニピアノを買ってもらい、朝から晩までピアノを弾いていました。やがて、念願のピアノを買ってもらい、ピアノのレッスンを始めました。その頃の夢はもちろんピアニスト。

でも、中学生になる頃には、自分には音楽家としての才能は無いと思い始めていました。決定打は中学2年生のときの発表会。一つ年下の中学1年生が髪を振り乱し、プロの演奏家のように体を大きく揺らしながら陶酔する演奏に衝撃を受けました。自分をさらけ出して音楽に対峙する姿ーー私にはできないと瞬時に思いました。いま思うと人と自分を比較して小さくまとまっている自分がいました。

音楽大学に行くことをやめた途端に、なんとなくピアノへの思いが萎えてしまい、ピアノについて語ってはいけないように思っていました。さらに父の転勤で転居すると、ピアノのレッスンを続けつつも、発表会というモチベーションがなくなり、ピアノの練習時間もだいぶ少なくなりました。どちらかと言うと内向的で緊張しぃの私が、発表会に惹かれていた自分を自覚し、少し意外に思っていました。

嬉しいとき、悲しいとき、ピアノを弾きながら、ピアノにそばにいてもらったのに。いま思えば、音楽大学に行かないなら、ピアノを語ってはいけない、といった狭い考え方があったのかなと思います。さらには大学受験や就職氷河期を通じて、音楽に費やした時間を勉強など別のことに振り向けていたらと後悔したりもしていました。母になってからは、ピアノを弾いている時間を子どもとの時間や家事や仕事に役立つ自己研鑽に費やすべきではないかと罪悪感を感じたりすることもありました。

連弾って楽しい

ある日、そんな私のピアノ好きを見透かすように、子ども達のピアノの先生から「今年の発表会ではママも連弾をやりましょう!」と。息子のピアノの連弾をするというチャンスが回ってきました。願ってもいないこと。広田先生(仮名)の発表会ではソロのほかに連弾をすることになっていました。連弾を親子でする人たちもいましたが、きょうだいがいればきょうだいでやります。連弾をしているお母様、お父様を見て密かに羨ましいと思っていました。うち兄妹で習っていたので、私が子どもと連弾する可能性はなかったはずでした。子どものピアノのレッスンについて行き、最初の10分だけレッスンを受けました。挑んだ曲は、ルパン三世のテーマのジャズバージョン。

連弾はなんて楽しいのでしょう!ピアノは白と黒の鍵盤に向かい、独りでコツコツと練習するもの。孤独な作業でもあります。楽器の練習は、1日サボると自分がわかる、2日サボると聴き手にわかる、といいますが、ストイックな面があります。一方の連弾は、遊びの様子もありますね。パートナーと心と息を合わせて演奏するという意味で、ソロの演奏とは異なる繋がりや広がりがあります。それが愛息とならなおさらです。30年ぶりのピアノの発表会。会場の観客からのエネルギーを感じつつ、高鳴る気持ちを胸に、息子と連弾を弾き切りました。そして我先にと集合写真に写ろうとする私(笑)。

30年ぶりのピアノの発表会は愛息との連弾でルパン三世のテーマのジャズバージョンを弾く

発表会はピアノの弾き合い

発表会はピアノの弾き合いと思います。何とも言えぬ温かさが流れています。名前ぐらいしか知らない人たち。でも同じ先生に指導を受け、1年間、この日のために頑張ってきたと言う連帯感。私は演奏するのも好きですが、発表会に向けて練習してきた人たちの演奏を聞くの大好きです。

いま思い返せば、子どもとの連弾はこの後1回あったきりで、私の人生で2回で子どもとの連弾は終わりとなってしまいました。コロナもあったし、息子は思春期になり、母と連弾などしてくれません(泣)。

子どもの成長は一瞬なので、手がかかるときにほど、子どもとの時間を楽しんで欲しい、ピアノ愛好家の親御さんにはお子様との連弾で心を通わせて欲しいと願ってます。

(つづく)

あとがき

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