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リーダーになれない人たちへ-カンボジア教師日記Next

積極的で能動的な人は評価がされやすいけれど、
世の中多分こういう資質を備えている人は少数派なんだろう。

多くの人は、そういう状態になるにはサポートを必要としている。
自ら動くことはできないけど、道を作ってあげれば動ける。

この人はとても優秀だなと思うカンボジアの若者と話していて、
こんなに優秀なのに、むしろ私がその能力が欲しいくらいなのに、
この人は何で躓いているのかなと。

彼ははっきりと私に訴えてきた。
自分では先頭に立つことができないんだと。
でも、誰かが導いてくれることが見えれば、
その人がもっと先に行けるようにサポートすることはできると。

リーダーシップ教育、リーダーになれ、次の未来を作れ、
世の中は急速に変化するから自分で道を拓くスキルが必要だ。
こういう言葉は、彼らにとって全く響かないばかりか妙な不安だけを煽られる。

リーダーシップ”教育”という言葉は、私は時々違和感を感じる。
本当のリーダーは”教育”で生まれる訳ではない。
“教育”は、その人の人生の一部。

“教育”でリーダーになれなかった学生たちは、どこか焦りを感じている。
でも、なれなかったのではなくて、ならない選択をしていたんだ。

教育というのは、いわゆるリーダーたちが作るので、
無意識で自分たちのような資質を持っている人をどうやって”教育”するかを考える。

リーダーシップ教育は、一見良いように見える。
そういう資質を持っている人は、世の中で経済的にもいい方向にいる。

でも、それだけじゃない人たちがたくさんいる。
彼らはリードしない。
自己PRをしない。
そもそも、したいと思っていない。

彼は私にこういった。
僕にJoinして欲しいと思う?

私はこう答えた。
それは君次第だよ。

すると彼は、

そういうのだと、決断できない。
どこにいっていいか分からなくなるんだ。
道を見せてもらえれば
自分はそこに乗ってきっとサポートできると思う。

相手に自分の価値が評価される場所が用意されていないと不安になる。
でも、逆に、それを用意すれば安心して乗ってくるのかもしれない。

その後、私はある提案をして、
ひとまず一緒にやってみることになった。
何か面白いことが起きるかもしれない。

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Poko | Learnist
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