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いつかのわたし

絆創膏を箱からだしたり、また箱に入れたり。
まとめて持って、ばーっと床にまいたり。

こどものこういう動作一つ一つを、
じっと見て、一つずつできる事が増えていくのを
見守れるのって幸せなことだな、と。

一人目のときは、とにかく必死で。
俗に言うワーママ一年生として、
仕事に周りに、世間に置いていかれないようにと、
お金を稼がなきゃ、と必死で
家庭より仕事。子どもより、旦那さんより仕事。

睡眠よりも食事よりも仕事。
今思うとゾッとする。

それはそれで良かったのかもしれないけれど、
残ったのは、仕事をしているつもりが、
次々と振ってくるタスクをこなすことしかしていなかった。

仕事ではなく、ひたすら作業をしていた私。

もしかしたら、もう少ししたらその時のことも
無駄ではなかったと考えられる日が来るのかもしれないけれど、
今でも過去のミスを度々突かれ、
価値がないと言われているような気持ちにさえなる。

あんなに必死に会社を守るためにやってきたのに。
あんなに色んなものを犠牲にしてやってきたのに。
残るのは罵声。過去のミスへの執拗なまでの中傷。
できていない人のレッテル。

けれど、そんな状況に陥ることを選んだのも最終的には自分なんだよな。
もっと前から見れば、今の会社を選んだのも自分。
その前から見れば、この仕事を選んだのも自分。
そして、ガッツリ働く状況をえらんだのも、結婚相手を選んだのも自分。

嫌になるほど自分の選択の結果。

だから、これからの自分を作るのも自分。

だから決めたんだ。

私は後悔している。
家族や夫や子供をないがしろにしてまで、
仕事という言い訳をして、そこに逃げていた時期のことを。

そこで得たものももちろんあったかもしれない。
けれど、そこで得たものには恐怖がおまけで付いてくる。

いつか下がるかも、
まただめになるかも、
また怒られるかも

また、かも、の繰り返し、
全然いい思考なんて無い。

こどもがもちなれないスプーンで
スープをすくって自分の口へ運ぶ。

その動作一つ一つをじっくり見て、
喜びを噛みしめることができる今のほうが
私もチームも成長している。

日常の小さな喜びを大切にできなければ、
部下はもちろん、企業や社会を幸せになんてできないよね。

まずは自分のことを幸せにできなければ、
そんな日は永遠にやってこない。

なんでそんなことに気づかなかったんだ。

だから決めたんだ。
目の前の、小さな命、自分を応援してくれる命、そして自分の命が
笑えないことはしない、と。

お金なんてきっとどうにでもなるし、する。

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