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「さいご」
大学4年生の12月、なにかと「さいご」が増えてくる。ひらがなで書くとこんなにも可愛いのに、この3文字が突きつける現実は、厳しいし、かなり重いし、強い。恋愛経験少ないのかな?と思わせといて、百戦錬磨の恋愛体質だったときにびっくりする、あの感覚にに似ている。
そして、この「さいご」には「わかれ」がつきものだ。何かの終わり、つまりその状況とお別れ。居場所から離される。卒業が1番わかりやすいが、残念なことに、卒業前にも「さいご」はたくさん溢れている。さいごの登校・さいごの飲み会・さいごの旅行・さいごの…
さいごが終わった先に、しばらくさようならの時期が続くとしても、どうせ俺らは会えなくなっても上手く生きていく。だって、もともとひとりだったんだから。俺らが出会う前まで生きていけてたんだから。しかも、こんな時代、いつでもどこでも簡単に会える。だから、そんなに寂しがらなくても…とか言うやつもいる。
ただ、ただ、そうだとしても、そうなんだとしても、今は「寂しい」とか「会えなくなるのが辛い」って大きな声で言い続けたい。だって本音だし、その時間が青春の特権な気もするし。
わちゃわちゃしながら「寂しい」「嫌だ!」って言い合おうな。