#写真が存在しない日々 #7
私はスマホでよく景色を収める。収めたがる。些細な景色でも撮ってしまうので、ストレージは直ぐにいっぱいになってしまう。そんな私でも、写真を撮らない日がある。そんな日を私の「日常」と定義できる気がした。そんな日こそ愛したい。なので、そんな日だけを取り出した日記をここに載せようと思う。#7にして終結。
2022.12/14
朝からギター。バイト。久しぶりに女優の卵の後輩と一緒だった。会うたびにどこか垢抜け続けている。おそらく、根アカではない気がしてシンパシーを感じるうえ、落研ということで話も面白い。落研の人に面白いと思われたいという気持ちが毎回生まれるのに、誰でもできるようなクリスマストークをしてしまった。悔しい。
その後、楽器屋。散歩。サークルライブで組んでいる先輩に、スタジオの進め方で、注意された。100-0で私が悪い。全てが計算通りにいかない今回のスタジオ生活。イレギュラーが多すぎる。これからはこうしよう、ああしよう。と思うことが多発している。裏を返せば,これほどまでに学んだことの多いスタジオは無いということだ。先輩方と一緒に出る最後の定期ライブで、いいものを得た気がする。来年は最高学年頑張ろう。と23時41分だから明るく書けてるけど、あの時はひどく落ち込んでました。
スタジオ。謝罪して音を合わせる。もうなんかよくわからないけど、多分なんとかなってるでしょう。あと英詞が覚えられません。明日徹底的にやります。あと、寒すぎる。どうした地球!
帰宅。MONSTER LOVE、なんか思ってた展開じゃない方行っちゃったよ。なーんだ、来週に期待ですね、っていつのまにかどっぷりハマってるじゃないか。で、リアルタイム配信で観てたな、俺!
窓開けた。寒すぎる。どうした地球!インスタ見た。地元滋賀県の初雪のストーリーが届いた。どうした地球!
2022.12/24
朝からバイト。電車にはカップルばかり。バイトへ。ちなみに私は意図的にクリスマスイブだと把握してシフトを出しました。年末年始に入ってほしいと言う社員の要望に打ち勝つ「クリスマス入りましたんで…」という戦闘力5万の武器で戦うために…そういうことにさせてください。
お客さんは意外と少なかった。そんなことよりメニューが変わってそれを覚えるのに必死になっていたらあっという間に終わった。社員さんからクリスマスプレゼントをもらった。書店に行き、尾崎世界観×千早茜の「犬も食わない」を自分のクリスマスプレゼントとして購入。帰宅…
しまった…鍵を家に忘れた。ということは同居する父が帰宅するまで家には入れないじゃないか。はぁ。いつかこのせいで大変なことになる気がする。中2以下の自分に悲しくなる。近くのマクドで「犬も食わない」を読み進める。面白すぎる。この類の作品には感想を書きたくなってしまう。好きな恋愛小説だ。この作品に登場する「ダメ男」にも「めんどくさい女」にも少し自分を重ねてしまう。恋愛小説は人間が軸に描かれるから好きだ。
鍵を持つ父と鍵のない息子が合流に成功したところで、「くら寿司」へ。お寿司美味しいなぁ。父と二人で食事に行くのは久しぶりだった。最近あった面白いことを語り合っていたら胃も心も満腹になっていた。
帰宅。帰宅成功。ギター。キーボード。そして、キーボードの耳コピ。耳コピを真剣にしてみると意外とできることに気づいてびっくりした。高いと感じる壁が意外と簡単に越えられる瞬間はたまにある。そのときはいつも調子に乗る。落ち着いてくださいね、謙虚にいきましょう。
睡眠前、インスタを開くと、あれよあれよとクリスマスを優雅に恋人と過ごすストーリーが流れてくる。仲のいい友人のストーリーは観てて微笑ましくなったりする。末長く続いて欲しい。友人たちにとって、恋人がいることが幸せの一つを構成しているのなら、永遠にその幸せがあり続けて欲しい。ただ、喋ったことのない後輩・入学時にノリでSNSを交換された同級生・シンプルに苦手な奴たちのイチャイチャ投稿には空虚な感情が生まれる。大体その程度の関係性の私にも観れるように設定するなよ。なんのための「親しい友人」機能なんだよ。じゃあ、観なきゃいいじゃないか。その通りです。もう1人の自分に論破される。
そういえば、なんでSNSに投稿した彼らの記録は、彼れが別れと同時に消えるんだろう。次の人のためとか言うけど、結局はそれくらいのもんなのだ。ひどい時は写真フォルダから特定の人間を一掃する。自分の今を見せておいて、それが過去になればそれを否定する。何がしたいんだろう。昔の恋愛も楽しくて今の恋愛も楽しい。それの何がダメなんだろうか。
今の自分を肯定するなら、それが過去になっても否定しなきゃいいのに。自分の恋愛を発信するメリットがわからない私からすれば、そこだけが理解できないままだ。人間はその都度、最善の選択をし続けているはずだ。あの時なんでこうしたんだろうとか人は悩むというが、その時それがいいとお前が思ったから。それだけだ。前の恋人を忘れて欲しいとか、あんなもの最悪だ。人の過去を否定するな、せめて人の過去に勝とうとしろ。あの時の選択は最善だったと思わせろよ。
私はめんどうくさい男であり、ダメ男だ。寝よう。あーこんなことをつらつら述べるくらいならクリスマスツリーの写真でも撮っておけばよかったよ、まったく。
【写真が存在しない日々 おしまい。】