見出し画像

社内デザインチェックで、大泣きした日。

米道のデザインのプレゼンを聞いている最中に心では泣いていた。

AYANA BALI プロジェクトはクライアントから声をかけられて相当な時間を方向性の提案をし、いよいよ実デザイン作業の時期に入っていた。

最初のデザインチェックの時に、全然できていない、まったくレベルに達していないことを米道に伝えた。その後の2度目のチェック。OKを出すには程遠いデザインだった。

もうなんだか、もしかしたらフィニッシュできないかも知れないという意識がよぎり始める。米道たちの気持ちもすごくわかる。追いこかまれているのだった。私の容赦のない厳しく論理的なデザインへの指摘を受けて、やるしかない状態だし、そもそも本人たちが一番それをどうにかしなければならないことを知っている。

本当に精神的に追い込まれてるんだろうということが容易に想像できていた。

厳しい厳しい指摘を受け1週間後くらいにクライアント提案の最終チェックのタイミングだった。

チームは目の前の重圧に押し潰れず、それを超えていた。

トップページからカテゴリトップ、詳細ページと米道の淡々としたプレゼンは続いていく。前見せてもらったものとまったく違う、しっかりとしてブランドの雰囲気に即したデザインになっている。品もあり、遊びも加わっている。涙が溢れそうになった。

私は知っている、ものづくりをしている時の心理状況を。みんながみんなそんなに簡単にはいかない。自分で定めたハードルだけならまだしも、他者からのハードルが押し付けられている状態ではなおさらだ。

必死でやっても、できるのか?これはいけてるのか?課題には忠実なのか?課題解決だけの免罪符なデザインにはなっていないのか?あぁ、、、全然だめだ。どうしよ。終わらないかも。マジで自分はいけてない。逃げたい。いや、でもやってやらなきゃならない。自分でどうにかしなきゃならない。

そんなことを米道をはじめとするチームは向き合い続けてきたのである。それなのに重箱の隅をつっつくような容赦ない指摘をいれるやつがいる。プレッシャーだらけで自分と責務と向き合うだけでも精一杯なのに。

チームが壁を乗り越える瞬間に立ち会うこと。

デザインを見せられて、いろんな思いが錯綜した。AYANAのプロジェクトそのもののクライアントにとっての重要度、それをわかっているデザインチーム、そこから逃げずに真っ直ぐに向き合って出来上がってきたデザインたち。

そんなことに思いを馳せながら見ていると涙が止まらなかった。本当にこいつらはやり切ってくれたんだなぁって。その人間の強さに感動して涙が止まらない。声を出して嗚咽した。自分はなんて幸せなやつなんだとも思った。また涙が出た。その仕事を称賛し感謝の言葉を述べていたらまたまた涙が出た。

スタッフの前で嗚咽したのである。恥ずかしくもない、なんなら泣いてるのを見せたかった。これだけひとの心を動かすものを君たちはつくり切ったんだと。

私たちは、別に天才でもなんでもない、ただひとつ、いいものをつくりたい、そして届けたい。という気持ちだけはみんな持っている集団である。めちゃくちゃ泥臭いけど、これをやり続けられるmountであり続けたいと、改めて思わされた瞬間だった。

社内のデザインをみて嗚咽できるなんて、幸せすぎるだろ!!!

いいなと思ったら応援しよう!