コンセプト設計を頑張っても差別化などできない。

先日「ハクリンさんはどんな感じでコンセプト設計してますか?」というDMが来たので、これに少し答えようと思う。

まず僕は、ガチガチにコンセプトを固めるみたいなやり方はしていない。

そんなことをしても意味がないと思っている。


そもそもコンセプトとは「ビジネスの方向性」のこと。


よく言われるのだと、

どんなターゲットに、どんな価値を、どうやって届けるのか

これを決めましょうとか。

もっと情報発信ビジネスに特化したコンセプトだと、

理想世界、根本原因、仮想敵、ペルソナ、MSP

この辺を決めましょうとか。(知らなくてもよい)


まあ色々あるけど、結局どれも言いたいことは、コンセプトを決めることで周りと差別化できますよということだと思う。


僕も差別化は大事だと思っている。

周りの発信者と"何らかの差"を作らなければ、読者から選ばれる理由がないからだ。

だけど、俗に言うコンセプトを決めた所でその差は生まれない。

例えば「こんなターゲットに、こんな方法を教えて、こんな理想に連れていきます!」みたいにコンセプトを固めたところで差別化はできない。

よく見かけるのは、コンセプトを一言にまとめてプロフィールなどに書いている人だ。

~~な人向けに○○を発信。
~~な人はフォロー推奨。

などと書いておけば、自分のコンセプトが相手に伝わって、周りと差別化できるようになると考える人は多いけど、これはあまりにも浅はかである。

(全然書くのはいいんだけど、それだけじゃ差別化はできないという話)


この理由はでぃーくんという方が、分かりやすく解説してくれている。


要点だけ言うと「言語をあれこれいじっても差別化できないよ」ということ。

人間の脳みそはもっと右脳的(非言語的)に物事を捉えていて、分かりやすく言えば、ライティングの専門家を名乗っているアカウントでも「なんかこの人いいな」と思うこともあれば、「こっちの人はあんま惹かれないな」と感じることもある。

𝕏のコンテンツ販売を教えます!と同じように言っている人でも、月収100万のAさんより、月収50万のBさんの方が注目を集めるなんてこともよくある。

これは非言語による差別化が起こっているからだ。

あとよく「私は○○さんの発信を真似しただけです」と言う人がいるけど、それで上手くいっているのも、本人が意識していない部分で○○さんとの違いが生まれ、自然と非言語で差別化できているからである。


それで言うと、多くの人がやっているコンセプト設計は、言語化できる範囲での差別化にしか着目していないと思う。

色々言葉をこねくり回して唯一無二のコンセプトを作り、これで差別化できる!みたいに考えている人が多い気がする。

そうではない。

一見ありきたりなコンセプトでも、非言語的に差別化されていれば、お客さんから選んでもらうことはできる。

逆に唯一無二のコンセプトを作っても、日々の発信からそのコンセプトの魅力や実用性が伝わらなければ「この人から学びたい」とはならない。


だから僕は、コンセプトを決める際には「最初はザックリと方向性だけ決めて、後から非言語的な差別化ポイントを見つけていこう」みたいに、あえてふんわり捉えている。


具体的にいうと、最初は、

あなたは何の人ですか?
👇
○○の人です!

この回答をザックリ用意する。


例えば、僕がハクリンとして発信を始めてからは「面白いコンテンツを作ってる人」みたいなポジションを狙っている。

ザックリ過ぎてもはやコンセプトと呼べるか分からないけど、これで2,3週間くらい発信してみた。

すると僕の発信を見た人から「視点が凄い」「言語化がうまい」「頭良さそう」みたいな感想を貰えるようになった。

あとは「アイコンと発信内容のギャップがいい」とかも言われたことがある。

こういう意見は、差別化の"種”になる。

なぜなら、色んな発信者がいる中でこういった印象を持たれているということは、

(他の発信者に比べて)視点が凄い
(他の発信者に比べて)言語化がうまい
(他の発信者に比べて)頭良さそう

という文脈が隠れているからだ。

つまりこれはハクリンの優位性であり、こういった部分を自覚して伸ばしていくことが、本当の意味での差別化につながると思っている。


なのでいま方向性で悩んでいる人がいたら、

あなたは何の人ですか?
👇
○○の人です!

まずはこの回答を考えて、不格好でいいから発信した方がいい。

そして数人でも読者がついたら、自分がどんな印象を持たれているか聞いてみればいい。なんで僕の教材買ってくれたんですか?とか、なんでいつも私のポスト見てくれるんですか?とか。

その中で、これよく言われるな~、こう思われてるの意外だな~と思うことがあれば、それが差別化の種になる。


例えば最初なんて「ライティングを教える人」くらいザックリでもいい。

そこだけ見れば差別化できないけど、別に問題ない。

ライティングを教えるという言語的なコンセプトが被っていても、

  • 言葉遣いが丁寧で温和な雰囲気の人

  • 行動力があって背中で語るのが上手い人

  • 初心者に寄り添った言語化が得意な人

みたいに自然と差別化が起こるからだ。

こういうのは実際に動いてみないと分からない。


コンセプト設計でも何でもそうだけど、ビジネスでは自分が動きやすいスタンスを取るのが大事だと僕は思っている。

誰かを真似した方が動きやすい!って人は真似したらいいし、逆にオリジナルでナンボでしょ!って人はそれでやったらいい。

ちゃんとターゲットを絞った方が動きやすい!って人はそうしたらいいし、ターゲットなど気にせず好きに発信したい!って人はそれでもいいのだ。

とりあえず動いてみて、それで上手くいけば続けたらいいし、反応が悪ければ修正したらいい。この姿勢が大事だと思ってる。

(逆に最悪なのは、本当にこのコンセプトで良いのかな?とか考えて、一向に行動できないパターン。)


こんな感じで、僕にとってのコンセプト設計は、あらかじめガチガチに固めるものではない。

どちらかと言うと、

市場からフィードバックを貰いながら、徐々に練り上げていくもの

みたいなイメージである。

流れとしては

①ザックリと「○○の人」と決めて発信する
②フィードバックを貰い、自分の強みや優位性を自覚する
③自覚したうえで①を練り直す

みたいなサイクルをぐるぐる回していく。

そうすることで周りとの違いが生まれ、選ばれるコンセプトが作られていくと思っている。

参考になれば幸いです🥹


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