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自分を信じるな



ラジオが好きでよく家事をしながら聴いている。
聞くジャンルとしては、学習系かほのぼの系。(暮らしとか仲良しな人達が楽しそうにやってるやつ)

そのひとつにジェーン・スーさんというコラムニストの方がやっている「生活は踊る」というラジオのコーナーの「相談は踊る」を聴いていて考えることがあったので書いてみる。

まず、説明をしておくと「相談は踊る」というコーナーは、リスナーの方の相談に対してスーさんや相方のアナウンサーの方が、ああでもないこうでもないと答えを出しているものである。

その考えることになった内容は確か、「給料は下がるが実家がやっている児童関係のお仕事に転職したい。しかし、物理的に離れるから夫が浮気をしないか心配。それで家庭に亀裂が入り子どもにも影響したらどうしようとネガティブ思考が止まらない。」みたいな内容であったと思う。(我ながらよく覚えている)
付け足して説明をしておくと、内容の中に家族の話は一切出てこなかった。

それに対してスーさんは「まず夫に相談しているのか?給料が下がること、生活拠点が離れるというのは話し合い必須案件。そもそも自分も浮気するかもしれないのだぞ」と言っていた。

確かに。

そして続けて衝撃的なことを言った。

「あんまり自分を信じない方がいいよ。」

「え!?」思わず声が出た。
寝返りを習得した娘がニコニコと私を見ている。

自分を信じるな!?「自分を信じて!」という考え方が蔓延っているこの世の中で、自分を信じるなと言ったのか!?

混乱している私をよそに、スーさんはさらに言葉を付け足した。


「自分を信じることと信じないことは同時に出来るから。」

更に混乱した。


聴いていくうちに理解できたのだが、要するに自分を疑った方がいいよという内容だった。
意外と結構自分が間違っていることってあるから、と。

そういう視点での、自分を疑うということを今までの私はやってきただろうかと考えたけれど、はいともいいえとも答えられない。

そもそも、私はちゃんと調べたり客観的に考えた上で決断や判断、行動している。
「自分を疑う」という観点でいうと、個人の感情だけでなく、人の意見も一応聞きつつメリットデメリットも含め考えているから、それは疑っていると言ってもいいのではないか。

もしこのことが「疑ってない」とするならば、私は自分を信じすぎていることになる。




さて、私は亥年の女である。
亥年は猪突猛進といわれているが、まさに。
イノシシのように向こう見ずで、目的地がどこだろうがどうでもいい、やりたいからやるんだ!という生き方をしてきた。

だてに28年間、猪突猛進のスペシャリストをやっていない。舐めるなよ。


冗談はさておき、なぜそういう生き方だったのかというと、体験したいからだ。
結果がどうであれ、自分で体験して自分の物差しでその体験を図って、そしてそれに意味づけしていく。

だって事実なんて人の数ほどあるから。


そういえば、思い出したことがある。
中学生くらいだったか。
母に「あなたは挫折を知らない。社会は厳しい。」と言われたことがある。

その時、そんなもん自分で体験して分かるから、わざわざ言わなくていい!と思った。

若い。本当に血気盛んなイノシシだな。


というか何故、社会人になる前から口を揃えて社会は辛いよしんどいよ厳しいよだなんて、なんでみんなそんなことばかり言うんだ?
もっと楽しいこと教えてくれ。

まあ、家庭内で起きたことにフォーカスすると母親の愛情もあるのだろう。

母はそんな私にも助言してくれる。
助言した後「まあ言うこと聞かんやろうけど」
と諦めたように言う。

母よ、亥年の女同士これからもよろしく。


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