見出し画像

『浅草キッド』


良かったなあ。
ビートたけし誕生の軌跡の物語でもあり、たけしが師匠と慕った深見千三郎の愛の物語でもある。自身の信じた芸の道を貫き、不器用ながら人一倍弟子を思いやり育てようとする心意気に胸を打たれる。同時に、テレビの時代へと突入する過渡期の中、フランス座の文化そのものが風化し廃れていく様が作品を通して描かれており、何とも言えない侘しさを2時間感じ続けた。

途中で門脇麦演じる千春が、フランス座を離れ売れていくツービートの漫才を、泣きながら、笑いながら見るシーンは、映画の中で1番印象的かもしれない。

ビートたけしを真似た柳楽優弥の顔や肩の微細な動きや仕草は圧巻。

登場人物、フランス座、捕鯨船、観終わった後色々と調べたくなる、素敵な映画です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?