良くある質問 | 現地での販売価格を抑える方法はありますか?

台湾の貿易会社と日本と同じ下代で取引をしていますが、台湾では日本上代の約2倍で流通しています。送料等の経費が掛かっているのはわかりますが、もう少し現地での販売価格を抑えられないかと思っています。
回答:
下代の条件にもよりますが、代理店の立場で考えとコストを積み上げていくと、現地価格は日本上代の2倍程度になることも珍しくありません。コスト構造を分解してみましょう。

現地では数字として見えやすいもだけで無く、見えにくい様々なコストがかかっています。取引先と協議する際は現地での販売価格だけではなく、仕入れコストを含めた、全体のプライシングを協議してみましょう。今まで見えていなかったものが見えてくると思います。
(因みに日本の取引条件を5%下げる事で、現地での販売価格を10%近下げる事も可能です)

説明:
代理店が考えるポイントは以下の通りになります(EXWやFOBを想定)
・輸入費用(送料、関税、検査費用)
・中文ラベルの貼り付け(人的工数、場合によっては日本側での対応)
・振込手数料や為替差損(差益)
・在庫リスクや入金までのリードタイム *台湾の小売店は国内取引の場合、原則委託になります。

会計上は送料と関税だけが、原価に換算されますが、商売人の見え方は少し違います。仮に取引価格を日本上代の60%に設定すると、目に見えにくいコストも考量して、仕入れ価格は日本上代の80~85%と設定します。
また現地の販売側の手数料は委託で40%、買取の場合50%とすると、日本上代の170%が最低ラインとなり、それをベースに価格競争力、現地でのマーケティング費用、資材の費用、自社の利益を考慮して最終的な価格設定を行います。
現地の消費者と商売をしている代理店側は勿論、日本との価格差が少しでも縮まれば、と当然願っています。

現地との価格差を縮めるだけでは無く、価格差を埋める「何か」を逆に提案してみては如何でしょうか。

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