体幹トレーニングはなぜ、パフォーマンスアップにおいて効率が悪いのか①
前回の記事で書いた、『運動エネルギー』という考えをベースに
体幹トレーニングがパフォーマンスアップにおいて
なぜ効率が悪いのか、ということを説明していきます。
主に以下の3つの観点からお話しします。
①質量が運動に加わらないこと。
②体幹トレーニングそのものが目的になってしまっていること。
③成果が出ている選手が少なすぎること。
今回の記事では、①についてお話します。
体幹トレーニングというと
コア・バランス・軸・安定
といったような言葉が思い浮かぶと思います。
これらの共通点として
『固める』という要素が入ってきます。
例えば、プランクだったり
片脚立ち(バランスディスクの上でも、地面でも)だったり
軸をイメージしたトレーニングだったり
どれも『体幹部』を固めた状態で、手足を動かすような
設計をされたトレーニングばかりです。
ここで人体構成比のお話をします。
人体構成比とは、全体のうち、頭・体幹・上肢(腕)・下肢(脚)
それぞれがどれくらいの比率を占めるのか、という比率です。
頭:7%、体幹:43%、その他(上肢・下肢):50%
このような比率です。
なぜ今、このお話をしたのかというと、
この43%、運動に参加していますか?
ということなんです。
ほとんどの人(日本人サッカー選手・アスリート)が出来ていません。
なぜなら、体幹を固める、という要素をトレーニングの
細部に取り入れすぎていて、固めた状態で動くという癖が
付きすぎているからです。
実際、このケースがほとんどです。
人間のカラダの固まっている部分は、運動に参加しづらい状態になっており、そのパーツはなかなか運動に参加してくれません。
ここで、じゃあ長友佑都選手はなぜパフォーマンスが高いの?
となるでしょうが、ここはまた別の機会にゆっくりお話ししましょう。
固まった43%の質量が運動に参加してくれないと
そりゃ運動に加わる質量は少ないですよね。
ということは、運動エネルギーはもちろん高くはなりませんよね。
運動エネルギーは、その物体に加えられた仕事量に等しい
ということは以前の記事で述べましたよね。
ということは、体幹トレーニングまたは、体幹を固めて使うような
トレーニングを行い続けると、体幹(43%の質量)が運動に
参加できなくなるので…
パフォーマンスは上がらない
ということになります。
裏を返せば、体幹が動くようになれば
パフォーマンスはめちゃくちゃ上がります。
これは実際に体験すれば、めちゃくちゃ感じますよ。
今回はここまで。