イワンの馬鹿 トルストイ レオ(6/20)
中身について、全く知らなかったがなんか気になって読んでみた。
むかしある国の田舎にお金持の百姓が住んでいました。百姓には兵隊のシモン、肥満のタラスに馬鹿のイワンと言う3人の息子と、つんぼでおしのマルタという娘がありました。
この物語は主にこの息子3人の話である。
そして、宮沢賢治の「アメニモマケズ」を連想してしまう物語だった。
それは後で紹介するとして、まずは物語の要約をする。
シモンは戦争で土地をもつ。タラスは商売で金を儲ける。2人の兄と違って、タラスは家で勤勉に農作業をする。3人の悪魔がそれぞれを懲らしめようとする。シモンは戦争で負けて国を追われる。タラスは借金で首が回らなくなる。ただし、イワンだけはどんな困難があっても勤勉に働き、悪魔もとうとう逃げ出してしまう。勤勉で、人に惜しみなく分け与えるイワンを人々は馬鹿だと言ったが、「幸せ」を手にしたのはイワンだった。
宮沢賢治のアメニモマケズのような人がイワンだ。
シモンもタラスも欲で己を滅ぼしてしまった。対して、イワンは自分がどんな地位になっても働き続け、相手が攻撃してきても、ただただ無抵抗で、終いには相手が気の毒になって逃げ出してしまう始末だ。
「かわいそうな人たちだな。お前さんたちの国で暮らしが出来なけりゃ、どうして俺たちの国へ来なさならないんだ。」
これはイワンの国へ、兵隊が攻めてきた時に、村の者たちが言った言葉でした。
すごく、感動した。自分が持っているものは当然のように社会に還元しようとする姿勢。自分を含め多くの人が持ってない価値観ではないだろうか。
勤勉な人はいるけど、自分のためだけに勤勉な人も多い。
今のことを考えて、将来のために貯蓄をしなかった相手が悪い、でも、それすらも受け入れて、自分が持っているから相手に与える。
持っているから与える。
ごくごく当たり前だけど、自分も含めて、多くの人が忘れていることじゃないか。
優しい社会を作りたい。
ぜひ、多くの人に一度読んで欲しい作品だった。
一緒に考えたい。
いつもありがとうございます!まだまだ未熟者ですが、コツコツやっていきたいと思います!