山田尚子 きみの色
配信が当たり前になりチケット代も高くなり映画を映画館で観る行為がだんだんと減ってしまった2024年。話題作ではなく監督作で映画を選ぶ自分にとって山田尚子の新作は一筋の希望だった。
バンドメンバー3人それぞれが抱える若者特有のモヤモヤを2時間通して繊細に描き、クライマックスの文化祭で全てを浄化させる。序盤からバンドの曲を小出しに少しずつ積み上げて最後のライブでフルで披露する演出は曲が何百倍もよく聴こえるし胸が熱くなる。
この作品を時間が経って配信で観るのではなく、今この瞬間に映画館で観れたことがラッキーだった。
これからも映画館で観たい映画が増えることを楽しみにしている。