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玉田企画 영(ヨン)

配信で観た前作の『夏の上の砂』があまりにも良かったので、今回生の舞台で観劇することを決めた。配信は気になる劇団を簡単にチェックできる絶好の機会なので間口を広げるために全劇団取り入れて欲しい。

10周年を迎えた最新作は本番ギリギリに仕上がった戯曲の影響もあり構成や演出に多少気になる部分はあったが、それでも演劇とコントの間を縦横無尽に行き来し充分に楽しめる内容だった。

バイオレンス作品で人気を博した脚本家の主人公が本当にやりたかったラブストーリーの作品にチャレンジして苦悩する物語。

過去の輝いた栄光はその人を苦しめる呪縛にもなり得る。同じものを作ればまたこれかと飽きられ、新しいものにチャレンジしたらいつもと違うと拒絶される。期待が高ければ高いほど身勝手な要求が増え進むべき道を見誤る。全クリエイターが直面する創作し続けることの難しさを改めて考えさせられた。

継続は大変なり。