日本の新左翼
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今回は日本の新左翼についてまとめたいと思います。記事中には私個人の偏見や認識の誤りも含まれていると思います。その点のご理解のほど、よろしくお願いいたします。
日本の新左翼
日本の新左翼は日本共産党や日本社会党などの既成の左翼政党と対比するために使用された用語となっています。今でこそ、高齢者層が中心となった活動という趣もありますが、1950年代から60年代にかけてはマルクス主義の新しい勢力として学生など若年層を中心に起こった運動だったと思います。
日本の新左翼は大きく分けると、マルクス主義を源流とする5流、とアナキズム系の合計6つの系統に大別することができます。
一つが第四インターナショナルの影響を受けた革共同系と呼ばれる潮流で、1957年の「日本トロッキスト聯盟」とその後続団体「革命的共産主義者同盟」が元となっています。いわゆる「中核派」や「核マル派」と呼ばれる極左団体がその代表となっています。
次に、共産同系と呼ばれる潮流で、1958年の「共産主義者同盟」いわゆるブントを起源としています。この潮流からは1972年にあさま山荘事件を起こした「連合赤軍」や同年のテルアビブ空港乱射事件を起こした「日本赤軍」などが知られています。
第三の源流は社青同系または革労協系と呼ばれ、1960年の「日本社会主義青年同盟」を起源としています。前身は日本社会党青年部であり、1969年に誕生した革命的労働者協会から分裂した各団体が知られています。
第四の潮流はソ連派・構改派系と呼ばれ、「民主主義的社会主義運動」などが知られています。第五の潮流が中国系で、毛沢東思想研究会、労働者共産党などが知られています。最後のアナキズム系はアナキスト革命連合の後続団体などがあります。
現在の新左翼
革共同系
この中には今日も活発に活動している団体もあります。まずは革共同系を見てみましょう。
中核派、革命的共産主義者同盟全国委員会のホームページです。
中核派、革命的共産主義者同盟再建協議会のホームページです。
核マル派、日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派のホームページです。
日本革命的共産主義者同盟(JRCL)と国際主義労働者全国協議会の共同のホームページです。
革共同系はトロツキズムが原点にありますので、反帝国主義と反スターリニズムがその根底にあります。
トロツキーがどのようにロシアを追われたのかについては以下の記事で少し触れています。
ロシア革命のマガジンでも少し触れていますので関心のある方は読んでみてください。
トロツキーとスターリンの対立の根底にあるものは、国際共産主義対一国社会主義との対立と考えることもできますが、もう一つ重要なのは民族問題だったという点だと思います。
革共同系の新左翼は必然的に国際的なユダヤ・フリーメイソンとの繋がりが強いと考えるべきでしょう。革共同の中心メンバーには後に陰謀論者に転向したと批判された太田龍氏がいます。太田龍氏は1990年代に国際政経学会の影響を受け、以後多くのユダヤ人についての著作や翻訳を残しました。
太田龍氏の講義の音声を提供してくださっているYoutubeチャンネルです。以下は国際政経学会の著作になります。
共産同系
共産同系では「労働の解放をめざす労働者党」のホームページがあります。
共産同系は革共同系ほどにトロツキズムとスターリニズムの明確な旗印が見えていないというのが個人的な印象です。日本赤軍がトロツキストならば、テルアビブ空港乱射事件は起こり得ないと考えるべきですので、彼ら独自の共産主義の解釈がテルアビブ空港乱射事件に向かわせたと考えるべきで、良し悪しはともかく革共同系よりも独立性が高かったのではないかと推測します。
共産主義者同盟には、後に保守派に転向した森田実氏や西部邁氏などがいました。トロツキズムから幾分離れていたためか、保守派に転向した後も共産主義とユダヤ人との関係には辿り着かなかった、もしくは関心が向かわなかったとみることもできると思います。
ソ連系・構改派系
ソ連系・構改派系では「民主主義的社会主義運動」のホームページが存在します。
中国系
中国系は、「労働者共産党」のホームページがあります。
中国系で日本共産党(行動派)の下部組織とされる「日本人民戦線」のホームページです。日本共産党(行動派)はマルクス・レーニン・毛沢東・スターリンの思想を継承し、トロツキズムの系譜にはないと思われます。
日本のリベラルと新左翼
日本のいわゆるリベラル派も、国会に議席をもつ立憲民主党や国民民主党、社会民主党や日本共産党とは別に、新左翼の影響を受けている部分があると個人的には思っています。実際に日本のマスコミ人や政治家など多くの職種に新左翼で活動していた人たちが多数入り込んでいます。
以前に紹介しましたが、アメリカの新保守主義の源流はトロツキストの転向者であり、多くがユダヤ人であるという点を指摘しました。アメリカの新保守主義の影響は日本の保守勢力にも大きな影響を与えており、日本の左翼リベラル層と自民党のリベラル層はトロツキズムの影響を受けているという点を注視する必要があると思います。
アメリカのウォール街とトロツキーの関係についてアントニー・サットンの著作の翻訳で少し触れましたが、ロシア革命はウォール街の支援を受けた革命でした。日本の新左翼と新保守主義の影響を受けた保守派が、アメリカのウォール街の様々な活動についてほとんど批判できないという点では共通しています。
革共同系の新左翼は、未だにトロツキーの反帝国主義、反スターリニズムを標榜していますが、イギリスのロンバード街やアメリカのウォール街の金融資本家を批判することは、事実としてほとんどありません。これは日本共産党や社会民主党も同じです。
アメリカのウォール街の傀儡政権である自民党政権に敵対するはずの日本の野党も、更に言えば革命勢力である日本の新左翼さえも、実際はウォール街の傀儡であるという皮肉な現状にあって、日本の選挙は今までと同じように、これからも大きな抵抗運動を起こし得ないという現実にそろそろ日本人は気づくべきではないかと思われます。
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最後に
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