オホーツクのアナウンサーの日記(2024年6月5日)
6月5日 雨
ウトロの港で、セレモニーの進行役の業務だった。一時は室内での開催が検討されたようだが、主催者様の熱い想いから予定どおり屋外で。海風が冷たく、雨で衣服がかなり濡れたが、この気候を身をもって感じることが、今回に関しては良い面もあったかもしれない。この寒さで万が一落水してしまったら、と、考えずにはいられなかった。この仕事をしていると、毎回毎回異なる現場で異なる服装で異なる内容のことを話すことになる。依頼主様の意図と原稿の意味を理解して臨むように努めているが、理解を深くしすぎると次のまったく別の現場に感情を引きずらないか、心のどこかで心配している自分もいる。いまのところは心配していることは起きていないので、もう少し、この調子でやってみることにする。進行役は本番中に感情に大きく左右されるべきではないので、理解の度を越した感情移入は慎まねばならない。理解、寄り添うこと、感情移入。そのさじ加減、バランス感覚は、いつも考えている。
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北海道の東側、道東のオホーツク海側でアナウンサーをしている、伊藤ゆりかです。東京の50分の1の人数が、東京の5倍の面積に住んでいるという「隣人までの距離が遠い」この地域で、「あなたの隣のアナウンサー」を名乗って生きています。
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