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ほまれ
2021年4月6日 12:06
94857文字を紙の束にして手に取ってみると、その厚さと重さにびっくりした。ばら撒かないようにそっと持って、四隅を整え封筒に入れる。私の書いた94857文字は誰かの目に留まることはないし、当然お金になるなんてこともない。でも私はこの94857文字が何よりも価値があるものだと思った。私が諦めず、最後まで書き続けた世界に一つしかない物語だからだ。私が初めて小説家になりたいと思ったのは小学