愛は無垢だと信じるな
私は中高一貫の女子校に通っていた。
3つとなりのクラスの女の子と部活を通じて仲が良く、よくその子のクラスに遊びに行っては、その子と話していた。
どうやら、その子はクラスに馴染めていないらしく、クラス中から無視されていたようだった。
わたしがクラスに遊びに行くと、迷惑そうなポーズをしつつも、話を聞いてくれて、話をしてくれて、よく、笑った。
こうしてわたしが通って交流していくうちに、彼女のクラスメイトも徐々に彼女と親しく話すのを見かけるようになった。
肩を組んだり、抱き合ったり、女子校ではよくあるスキンシップではあるが、彼女が他の生徒とそうするのが、いやだった。
嫉妬をしていた。
でも、それを彼女に伝えてはいけないと、分かっていた。
女の子は女の子を好きになってはいけない。
友達を好きになっては、思いを伝えては、友達ですらいられなくなってしまう、と。
そんな折にBLに出会った。
彼らもまた、わたしと同じ悩みを抱え、涙し、時に報われていた。
画面の向こうの恋愛に、確かにわたしの青春は報われたのだった。
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