言葉に敏感になれば結果が変わる
今回は、現実を変える上で最も簡単にできる事をお話しします。
それは「言葉」を変えることにあったのです。
使う言葉で現実が作られる
あなたの現実を作ることに最も影響を与えているのが、「言葉」です。
誰かから聞く言葉ももちろん含まれますが、ここで言いたいのは、あなた自身が使っている言葉のこと。
言葉にはポジティブ方向と、ネガティブ方向の2つがあります。
ポジティブ方向とは、自分が望む人生に相応しい言葉を使うこと。
例えば、「今はできなくても練習すればできるようになる」「どうすればできるようになるだろうか?」など。
一方ネガティブ方向とは、自分の可能性を卑下するような言葉を使うこと。
例えば、「どうせ自分には無理」「自分には才能がない」「頑張っても無駄」など。
ざっくり説明するとこんな所かと思います。
そして人間には毛様体賦活系(もうようたいふかつけい)という機能が備わっています。
この機能を簡単に言うと、自分が信じていることを証明する情報に敏感になる、ということ。
例えば「自分は何の取り柄もない冴えない男だ」と日頃から考えている人の脳は、その証拠を集めてくるのです。
失敗したら「やっぱり」と思い、近くでコソコソ喋っている人をみれば、「自分のことを馬鹿にしているんじゃないか」と考える。
身に覚えのある人もいるのではないでしょうか?
繰り返しますが、毛様体賦活系には、「自分の信じていることを証明するような情報を積極的に集めてくる」機能があるのです。
つまり、日頃からポジティブな言葉を使っている人は、ポジティブな情報を、
ネガティブな言葉を使っている人は、ネガティブな情報をピックアップしてくるということです。
使う言葉で現実が作られるというのはこういう意味なのです。
自分の言葉に一番影響を受けているのは自分
自分の言葉を一番聞いているのは誰でしょうか?
…それはあなた自身です。
ここでいう言葉というのは、「実際に発している言葉」と「頭の中の思考」の2つのことです。
この2つの言葉を最も身近で、一番聞いているのはあなた自身です。
つまり、他の誰よりもあなた自身が言葉の影響を受けている。
だからこそ「使う言葉の質」に注意を向けなければいけないのです。
ポジティブシンキングは必要ない
しかし、無理やりポジティブに考える必要はありません。
使う言葉に注意しよう
ポジティブな言葉を心がけよう
こう聞くと、「俺はできる」とか「なんとかなる」とか「仕事は面白い」とか何でもかんでもポジティブな解釈をしようとする人がいます。
本音でそう思っているのなら問題ありませんが、本音に蓋をしたポジティブシンキングは推奨できません。
全く意味がないとは思いせんが、どう考えても無理があると思うのです。
使う言葉に注意するというのは、ポジティブシンキングをしろということではありません。
「仕事がつまらない」と思っている人が、無理やり「仕事は面白い」と考えることは不自然です。
そうではなく…
「どうすれば仕事を少しでも楽しくできるだろうか?」
こんな風に現実を少しでも良くする方向に考えることが、言葉に気をつけるということの意味だと考えています。
卓越した成果を残す人の特徴
大企業を経営するような有名な社長さんや、自分でビジネスを作って自由に生きている人は、「ネガティブ思考」の持ち主が多いということが言われています。
ここでいうネガティブ思考とは、
「もしこれでうまくいかなったらどうする?」
というネガティブシミュレーションをする習慣を持っているということです。
「何でもできる」「何とかなる」というポジティブシンキングとは真逆の特性ではないでしょうか?
自分の望む結果を出すために必要なのはポジティブシンキングではありません。
冷静に状況を分析して、都度修正しながら目標に向かえる…ある種ネガティブシミュレーションの方なのです。
しかし、結果を出している人も全てがネガティブなわけではありません。
これまでの話につながりますが、使っている言葉はポジティブなのです。
私の印象では、「適切な言葉を選んでいる」人が多い。
前述の通り、言葉は自分自身に強大な影響を及ばしますが、同時に関わる相手にも大きな影響を及ぼします。
影響力のある人こそ、その傾向は顕著でしょう。
だらこそ、
「自分の発する言葉が自分自身や、聞いている相手にどんな影響を及ぼすのか?」
ここをしっかり考えている人が多い印象です。(そうではない人もいるとは思いますが)
具体的な例を出すとすれば、相手を否定するような言葉は避ける人が多いと思います。
自分と反対の意見が出たとしても、「それは違う」とバッサリ切り捨てることは少ない。
「確かにそういう見方もあるかもね」と肯定したり、
意見に反論するとしても、「私は〇〇だと思う」のように、その意見や、意見を述べた人を否定するような言い方は決してしないのではないかと思います。
少し話が広がりましたが、自分や相手に与える影響を考慮して、「言葉を選ぶ」というのはものすごく大事なことなのです。
自分に合う言葉、合わない言葉に敏感になろう
同じ言葉であっても捉え方は人それぞれ違います。
同じ「努力」という言葉であっても、ポジティブな解釈をする人もいれば、ネガティブな解釈をする人もいるかもしれない。
大事なのは、「自分にとって」相性の良い言葉を選ぶこと。
例えば私の職業である「販売員」の例で言うと。
「お客様に買わせる」という言葉があります。
こんな感じのセールストークをして、こんな感じでお客様情報を引き出して、こんな感じのクロージングを仕掛ける…それによって商品を「買わせる」という言葉をよく聞きます。
先日職場の後輩も、「お客さんに買わせようと思ったら緊張しちゃってうまく喋れないんです」と言っていました。
確かに販売員の仕事はお客様に商品を買ってもらうことなので、理屈としては間違っていないと思います。
しかし、私はどうしても「買わせる」という言葉に居心地の悪さを感じてしまう。
嘘をついて買わせる
店側の都合で提案する
どうしても「買わせる」という言葉にこのようなニュアンスを感じてしまうのです。
私にとっては、「お客さんを喜ばせる」という言葉で解釈したほうがしっくりきています。
入店したお客様に商品を提案して買ってもらう、という一連の行為に差はありませんが、言葉にしっくりきていると行動も違ってきます。
「買わせる」と考えていた頃は、前述の後輩のように体に力が入って良い提案ができませんでした。
しかし、「喜ばせる」と言葉を変えてみると変な力みが薄れ、純粋にお客様のために動けるようになる。
まさに「言葉の影響力」を感じた事例です。
このようにあなた自身にも、相性の良い言葉、悪い言葉があると思います。
自分が日頃使っている言葉、聞いている言葉に敏感になって、是非相性の良い言葉を集めてみてください。
それが思考にも行動にも良い影響を与えて、良い結果に繋がるようになるはずです。