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長野諏訪は麗人酒造 七味唐からしBEER

Beer Advent Calendar 参加記事です(ありがとうございます)。

「信州浪漫 七味唐からしBEER」をいただいた。

信州は諏訪、麗人酒造さんの七味唐辛子入りビールである。
長野といえば善光寺、善光寺といえばの八幡屋磯五郎、七味唐からしが使われている。ちなみに善光寺は2022年春、7年に一度の御開帳!

パッケージイラストもそれらしい!

ビールは黄金色。パッケージイラスト中のビールの色のとおりなのだが、パッケージ全体のカラーに押されて赤っぽい色をイメージしていたので意外だった。

味はすっきり、終わりに「ぴり」と辛みがある。「ぴりぴり」とまでいかず、余韻程度。何の料理にも合いそう。

おふ酒(おふざけ)かと思いきや、とてもまっとう。

リサイクルマークとバーコードがでかい

おいしゅうございました。


さて、折角なので特許をちらと見てみた。

(単に筆者が特許の仕事をしているからです。画業もしています

まず目についたのはアサヒビール(株)さん特開2019-205385。

【請求項1】
  麦芽及び香辛料を原料として含む、麦芽発酵飲料。
・・・
【請求項3】
  麦芽由来成分及び香辛料を含む、飲料。
・・・
【請求項7】
  前記香辛料が、唐辛子、唐辛子抽出物又はカプサイシンを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料。

特開2019-205385の「特許請求の範囲」より抜粋。
「特許請求の範囲とは?」という方は下記の雑な解説をどうぞ。

請求項1短いなあ!

経過を見てみると、2021年4月に審査請求されている。審査結果はまだである。どきどき。

しかし他にももう少し見てみると、
唐辛子を使ったビール等醸造酒(特開2002-291460)やカプサイシンを含むビールテイスト飲料のアイデアはこれより前にある。
また、チリビールは青唐辛子が丸ごと入っている。チリビールの誕生時期は知らないが、この出願よりは相当前からありそうだ。

というわけで、さすがに上記のような内容のままで特許はされないであろうとちょっとほっとしました。ホットな唐辛子でほっとする夜。おやすみなさい。

【雑な解説】
「特許請求の範囲」とは雑にいうと「特許権で独占したい範囲」です。「ここを独占させてくれ」と特許庁に請求し、特許庁はその可否を審査する。

審査の結果、「特許査定」となると(その後所定の手続きを経て)、そのときの「特許請求の範囲」に基づいた特許権をアサヒビールさんが獲得する。つまりもし「麦芽及び香辛料を原料として含む、麦芽発酵飲料。」のまま特許になってしまうと、他の会社さんは「麦芽と唐辛子を原料とするビール」も「麦芽とシナモンを原料とする発泡酒」も作って売れなくなってしまう。

審査通過の要件の一つが「新しいこと」である。本件の出願の前に「麦芽及び香辛料を原料として含む、麦芽発酵飲料」が一例でもあれば「麦芽及び香辛料を原料として含む、麦芽発酵飲料」は特許にならないのである。

筆者 @sylacwa
https://twitter.com/sylacwa
しらかわあずまの猫画画廊


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たぬきのめも
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