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〜人類の大進化〜ホモサピエンスの"認知革命"とマジックマッシュルーム仮説


我々の祖先であるホモサピエンスがどの様にして進化を遂げたのか。

地球上で約175万種の生物が生息している中、ヒト科は他の動物とは違い、認知的能力(思考)を有している事が大きな特徴である。
本記事は認知革命がどのようにして起こったのか、数ある仮説の中からシロシビンを有しているキノコを誤って摂取したことで脳の活動領域が大変化したのではないかと提唱されている”マジックマッシュルーム仮説”について文化人類学的視点、科学的視点で自由に語っていこうと思う。

*あくまでも仮説に対して独学的に追求しているものであり、決定的な証拠、科学的な証拠があるわけではない。及び、マジックマッシュルームやドラッグを推奨しているわけではないこと、一学問リサーチであることを理解した上でご一読して頂きたい。


〜ホモサピエンスの歴史と生態〜


人類が共通の祖先を持つ仮説を最初に提唱したのが自然科学者であるチャールズ・ダーヴィンだ。この説は1871年にチャールズが著した”人間の由来”で発表されたのである。(意外と近代に発表されていたことに筆者は驚いた。)

ヒト属とチンパンジーの共通祖先が分岐したのはおよそ200万〜1,000万年前、ホモ・サピエンスとホモ・エレクトスの共通祖先が分岐したのはおよそ20万〜180万年前と見られている。

Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/ホモ・サピエンス


参照:ホモサピエンス https://sputniknews.jp/20200512/7447025.html 


参照:ホモエレクトス https://lab-brains.as-1.co.jp/enjoy-learn/2023/11/55282/ 

現時点のところ、初期の頃では生活を送っていたホモ属は草食中心の食習慣だったが、時間が経つにつれ肉食へと変化したと言われている。雑食になったホモ属は進化の過程の中で必ず菌類(キノコ)も食していたはずだと考えている。ホモサピエンスが持っていた能力としてホモエレクトスと一線画した特徴として好奇心が高く、物事を見極めオープンに何でもトライする能力を持っていたとする論文がある。その持ち前の好奇心で62000種類以上あるキノコを手当たり次第食べていたのではないか?と考えられているのがこの”マジックマッシュルーム仮説”の始まりである。
確かに、この地球全体を支配しているのではないかと言われている菌類のナットワークはすざましいものでそこらじゅうに生息している為、情報などない時代は自分で確かめるしかない。自然と手にとっていただろう。

〜菌類(Fungi)〜

菌類とは:広義には細菌類卵菌類変形菌類及び真菌類を指し、狭義には真菌類を指す。本稿では主に狭義の菌類(真菌類)について扱う。真菌類は、キノコカビ単細胞性酵母鞭毛を持った遊走子などの多様な形態を示す真核生物であり、菌界学名Regnum Fungi)に分類される生物群である。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/菌類 
参照:https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2110/spe1_01.html 農林水産省 不思議がいっぱい!きのこの生態と豆知識

世界には数え切れないほどの美しいきのこが生息している。
参照:http://japanese.china.org.cn/txt/2015-01/09/content_34518368_13.htm 

菌類は地球中にネットワークを張り巡らしてる最強生物である。菌類の代表例としてきのこが挙げられるが、菌類の本体は表に出ている部分ではなく、地中深くには張っている”菌糸”が本体である。あくまでもきのこは菌糸が子孫を残す”器官”で(子実体と呼ばれている。)きのこそのものを実体とは言えないのだ。
菌類はきのこだけでなく、食品などに使用される麹やパン酵母の菌など多岐に存在している。今回は”マジックマッシュルーム”すなわち、シロシビンきのこに焦点を当てることからきのこに着目し追求して行きたい。

シロシビン(Psilocybin)


参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/シロシビン 
セロトニン(serotonin)
分子構造がよく似ている。
参照:https://bsd.neuroinf.jp/wiki/セロトニン 

シロシビンとはマジックマッシュルームに含まれている成分。主にシビレタケ属、ヒカゲタケ属などに含まれる。幸せホルモンである脳内物質の”セロトニン”に類似した物質で幻覚剤に分類されている。シロシビンの効果として脳の活動領域が非常に高まることから神秘体験を生じさせ、幸福感や生活の満足度が摂取後も1年ほど持続する研究データもある。複数の記事でも取り上げたことのある”インドールアルカロイド”の一種で(アジュマリンやDMTなど)毒にも薬にもなる効果があり、近年ではその安全性と効果の高さからうつ病の治療薬としてうつ病治療のブレイクスルーが起きている。シロシビンを用いた治療や儀式は非常に長い歴史を持ち、文化人類学的にも希少価値があると考える。その歴史は遡ること約9000年前、古代アステカ文明やマヤ文明などから使用されていたという。

〜現代でのシロシビン〜

21世紀、サイケデリックルネサンスが巻き起こっている。アメリカのオレゴン州では近年、幻覚剤の関する研究が進んでいることから幻覚剤の使用を”非犯罪化”したのだ。シロシビンサービス施設と呼ばれるリトリート施設が続々と出来始めている。シロシビンサービス施設とは国が定めるシロシビンファシリテーターの教育を受け、1、シロシビンマッシュルームを摂取する場所を提供する施設、2、体験を見守ってくれる、シロシビンサービスファシリテーター個人、3、シロシビンマッシュルームの栽培、製造者、4、品質などの検査をする試験所。以上4つの免許を取得することでサービスを提供することができるシステムだ。最近では筆者が敬意する明治大学情報コミュニケーション学部准教授の蛭川立先生が実際にオレゴン州へ出向き、調査をしている。

実際のシロシビンサービス施設のウェブサイト。
数々の名門大学がバックアップしている。

以上の最先端の研究を踏まえ、先代の人類は現代人よりはるか昔からこれらの成分を実用的に使用していたと考えると先人の知恵に勝るものはないと個人的に感じている。使用することがタブーしされている”薬物”と呼ばれるものも歴史的背景をよく学んでみると一仮説として人類の認知革命にマジックマッシュルームが関与している説が多数支持されている理由がよくわかった。
これから更に研究が進んでいく中で”マジックマッシュルーム仮説”が立証される日がそう遠くないと考えている。

今回もご一読ありがとうございました。
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