初めての街をほんの少し歩いただけ
在来線から新幹線に乗り換えるのに約1時間と少しの待ち時間。
三島の街を少しだけ歩くことにした。
初めての街はどこをどう歩けばいいのか、さっぱり見当がつかない。
でもだからこそ面白い。
それはとても些細なことでも。
例えば、確信して歩いていたのにいきなり歩道がなくなったり。
向こう側に渡りたいのに信号や横断歩道が現れずに、目的地からどんどん遠くなってしまう現象。
どちらかというと、上手くいかないことが多くて、でもそれが楽しい。
路地裏という言葉の響きに滅相弱いから、入り込んだ先が行き止まりだったり。
「ああ、だから立ち話してたおばさんが不思議そうにこっちを見てたんだ」
またその前を、無理に表情を作って通り過ぎる時の恥ずかしさはなんとも言葉で表現できない。
グーグルマップがあるから最近は迷うことはかなり減ってしまったが。
少し不思議なのは真昼間に歩くよりも、夕暮れ時の方がその街の個性がにじみ出る気がするのはなぜだろう。