うろ覚えむかしばなし 親指姫

あやふや度 ★★★☆☆

むかし、あるところ(外国)に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんとおばあさんは、ある日、庭のチューリップの花の中に小さなかわいらしい女の子が座っているのを見つけました。
ふたりが喜んで女の子を連れ帰り、大切に育てました。
女の子は親指くらいの大きさしかなかったので、皆に親指姫と呼ばれました。

親指姫はすくすく育ちましたが、相変わらず親指くらいの大きさしかありませんでした。
ある日、悪いがまがえるが親指姫をさらって家に連れ帰ってしまいました。
がまがえるは、親指姫を自分のお嫁さんにするつもりだと言いました。
親指姫は、がまがえると結婚するのが嫌でしくしく泣きました。
しくしく泣いていると、家の奥からつらそうなうめき声が聞こえました。
見ると、家の奥に怪我をしたつばめが閉じ込められていました。
親指姫は気の毒に思い、毎日せっせとつばめの面倒を見ました。

さて、がまがえると親指姫の結婚式の日の朝です。
すっかり怪我の直ったつばめが、自分の首にリボンを巻き、そこにつかまるように言いました。
親指姫がそうすると、つばめはガマガエルの家から飛び立ちました。

つばめは、親指姫を羽の生えた妖精たちの国に連れて行ってくれました。
そこでは誰も彼もが親指くらいの大きさでした。
妖精たちはかわいらしくて優しい親指姫のことがすっかり好きになり、親指姫の背中に蝶の羽をつけてくれました。
そして、親指姫は妖精の王子様と結婚し、幸せに暮らしたのでした。
つばめも幸せになっていると良いと思います。


昔話の好きな子供でした。でも、あの頃読んだ昔話は今や記憶の中でうろ覚えのあやふやになり、混ざり合いごちゃごちゃになっています。
きちんとした話を目にしてしまう前に、うろ覚えの状態の自分の中の物語を書いておこうと思いました。
きちんとしたものを目にしてしまえば、うろ覚えの状態には戻れないのですから。

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