うろ覚えむかしばなし あたま山

あやふや度 ★★★★☆

むかし、江戸のあるところで、男の頭に桜の木が生えました。
春になると人々は男の頭に登り、お花見を楽しみました。
頭の上でお花見をされた男は、どんちゃん騒ぎがうるさくて、あまりにつらかったので、頭の桜の木を引き抜きました。
桜の木を引き抜いた後の頭のくぼみに雨水がたまり、池になりました。
人々は男の頭に登り、舟を出して魚釣りを楽しみました。
頭の上で釣りをされた男は、どんちゃん騒ぎがうるさくて、あまりにつらかったので、頭の池に飛び込んで死んでしまいましたとさ。


昔話の好きな子供でした。でも、あの頃読んだ昔話は今や記憶の中でうろ覚えのあやふやになり、混ざり合いごちゃごちゃになっています。
きちんとした話を目にしてしまう前に、うろ覚えの状態の自分の中の物語を書いておこうと思いました。
きちんとしたものを目にしてしまえば、うろ覚えの状態には戻れないのですから。

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